きんのいれば

ポケモンGB世代の老兵によるメモ入れ場。

【任天堂杯97】吹雪三竦みと先鋒電気対面とナッシー台頭

ヒストリアカップ2017*3rd TRIAL!!!』の告知が行われました。歴戦の英傑の皆様も、初代の対戦の行末に興味のある方も奮ってご参加ください。さて、主催者多忙の為、告知後も不定期更新ではありますが、初代の現在の対戦環境についてのお話です。前回の吹雪の真・三竦みの続きのお話です。

ブリザードジャンケンをしない先鋒

gold.hatenadiary.jpルージュラとケンタロスとラプラスはジャンケンの関係にあると前回の記事で紹介した。ただし、相手の手を見てからでは対策となり得ない。いわゆる後出しジャンケンは通用しない。それを回避する策として満遍なく五分五分ぐらいに戦えるポケモンを起用することが多い。先鋒にいきなりこれらのポケモンでジャンケン勝負をせずに電気ミラーになりがちなのはこういった事情があるのだと個人的に考えている。

先鋒(吹雪BIG3を2匹を連れる場合)

マルマイン

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定番技構成:10万ボルト電磁波影分身or嫌な音orフラッシュ大爆発

20年前に行われた「ニンテンドウカップ97」の全国大会チャンピオン、宮沢徹君が召喚した先鋒モンスター。『ヒストリアカップ』でも第2回になるとサンダースに匹敵するほどの人気を得ていった。高レベルスターミーの減少傾向にある現在、どれとも有利には戦えないのだが、電磁波とターンカット大爆発によって後続のポケモンの繋ぎ役として強力。鈍足な草や地面に対しては敢えて電磁波を仕込まず、大爆発で相手を共倒れにせず、ルージュラを出して先攻の悪魔のキッスから影分身で無理矢理回避展開するといったことも可能である。

ゲンガー

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定番技構成:10万ボルト催眠術影分身大爆発or夢喰いorサイコキネシス

マルマインが電磁波→大爆発ならゲンガーは催眠術→大爆発。物理耐久力と素早さ以外はマルマインを上回る。ルージュラを大爆発で確実に共倒れにしたり、ラプラスの吹雪を2発耐えられるので凍らない限りは殴り勝てる。「ヒストリアカップ」では、ケンタロスの地震抜きが第1回大会より目立つため、一見対策になりそうだが、素早さの種族値が同じであるため、高レベル型には先制されてしまい、影分身や吹雪の恐怖があるため、有利とは言い難い。…が逆に言えば、ケンタロスサイドに吹雪と影分身の2択を迫らせられるだけの圧力を持ち合わせるため、高レベルラプラスをケンタロスに受け出しする流れが組みやすくなる。しかし、このグループの中では最も遅く、マルマイン以外には対面で負け越しがちなため、ナッシーの依存度が極めて高くなり易い。

先鋒の影分身合戦で先手必勝を狙う(55吹雪に依存しないとき)

サンダース

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定番技構成:10万ボルト電磁波影分身眠る

レベル50での低コスト採用が基本のマルマインに53以上で先制できる。影分身で長期戦に持ち込めば、マルマインには殴り勝て、そのまま積み切った影分身で吹雪BIG3に有利な展開を仕掛けられる性能を持つ。地面にはガン止まりで高コストを求められるが、対策の難しいフーディンなどにも先制できるポケモンで、躍進中の高レベルラプラスの唯一脅威となるだけのポケモンが構築に入るのは心強い。 頼りになる中堅役のルージュラ、ナッシーを従えて、先鋒で先手必勝を狙うのに向いていると言える。

フーディン

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定番技構成:サイコキネシス影分身身代わり自己再生

先鋒向けに見えて、ラス1同士での対面性能に優れる。身代わりを壁として吹雪の凍りを遮り、影分身を積んで、サイコキネシスの特殊ダウンor急所が兎に角強く、ブリザードジャンケン連中に対面からでも勝てることすらある。ただし、サイコキネシスのPP切れになるので3匹全員倒すのは至難の技。高レベルのスターミーが朽ちてもなお、ゲンガーではなく、マルマインに人気が集中している元凶とも言えそう。

先鋒勝負を切り返す副将

先発勝負の影分身合戦の不利な状況を立て直せるナッシー、それに釣り出し交換することで更に優位に試合を進められ、また、影分身を積んでない相手に対して悪魔のキッスで切り返せるルージュラ。

ルージュラ

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定番技構成:吹雪サイコキネシス悪魔のキッス影分身

上述の先鋒のポケモンに共通していることはこのポケモンに対して先制できることだとも言える。このポケモンに対して先に影分身を積んだことで試合を有利に運べるというケースも少なくない。このポケモンを上から殴れるポケモンの中で最も脅威となるのはケンタロス、次いで上述のポケモン達となる。そして上述のポケモンに強いのがナッシー、ケンタロスに強いのがラプラスであり、このナッシー、ラプラスに強めなポケモンとしてルージュラに帰ってくる。故にルージュラはどんなに対策されようが、このルールで最強の存在という個人的評価は『ヒストリアカップ』開催以来、揺るぎない。

ナッシー

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定番技構成:サイコキネシス眠り粉痺れ粉眠る

上述の先鋒向けのポケモンに対して概ね有利に戦えることで注目されている。彼自身もルージュラの起点となり、影分身を一度も積めずにケンタロスやラプラスの吹雪を受けてしまうが、味方のルージュラ、ケンタロス、ラプラスを温存するための盾として活躍できる。眠り粉も強力だが、痺れ粉の性能が優秀で、それを苦手なブリザード連中に仕込めば、味方の影分身&眠るラプラスで有利に戦うことができる。ルージュラとは異なり、痺れ粉を採用すれば、眠り粉と眠るを両方覚えさせてもPP消耗の持久戦を仕掛けられるのが強み(※相手を眠らせる技のPPだけしかなくなり、故意ではないにもかかわらず、相手のポケモンを2匹眠りにして反則負けになる事態を、相手を痺れ粉で麻痺させてから眠り粉のPPの消費に入ることでそれを回避できる)

副将のパスを受けて暴れる高レベル吹雪の大将

ケンタロス

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定番技構成:のしかかり吹雪影分身破壊光線

初代の主人公的存在。凍りと眠りを操る女神ルージュラを破壊光線orのしかかり急所で圧倒でき、弱点を持たない。高レベルラプラスの躍進でルージュラの悪魔のキッスを決めたあとで、ラプラスに対して角ドリルという大きな賭けにも出れる。ラプラスに対してルージュラを受け出しできると考えられていた頃までは、先鋒で起用し、サイドンとルージュラをお供に従えていたこともあったが、現在は高レベルラプラスの躍進でそれが困難となってきた。KPは未だに高いが、選出率は落ち気味であり、しかしながら入れなければルージュラが暴れる環境を許してしまいやすい。

ラプラス

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定番技構成:吹雪10万ボルト影分身眠る

凍らずに影分身できるポケモンとして優秀な耐久性能を持つ。ここまでに挙がっているポケモンの中ではナッシーよりも奇跡的に素早さが高いが、それ以外に対しては後手となるため、味方のナッシーの痺れ粉からのこのポケモンをうまく重ねてやると強い。これは続編の金銀の取り巻きの電磁波の麻痺によって動き易くなるカビゴンの感覚に近いものがある。

現在のニンテンドウカップ'97再現対戦環境を司るポケモンの相関図

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その他ぼんやり思うこと:

  • サンダースのレベルを53まで、フーディンのレベルを52まで下げて、ルージュラとナッシーのレベルを上げるのがバランスのおそらく鍵となる。なお、ミラーは捨てるが、ラプラスは53採用でもそれなりに活躍する。パルシェンはラプラスを超えることができない。
  • サンダースのナッシー奇襲のミサイル針はサンダースミラーで負けるだけなので木を見て森を見ずになりかねない。よってサイドンに変わって草ポケモンは増える。
  • スターミーやラッキーはこういったポケモンの中間的な立ち位置であって尖っていなく、現在中途半端か
  • 低レベルケンタロスは高レベルラプラスと組ませられることがポイント。ケンタロスミラーでのしかかりの麻痺は発生しないので、ゲンガー程ではないにしろ、相手に吹雪or影分身の二択を迫らせることができる。
  • サイドンも同様だったが、ナッシーら草という新たな壁が立ちはだかった。
  • ルージュラ受けルージュラは通用しないが、ナッシー受けナッシーは通用する。
  • マルマイン、ケンタロスの地位が若干危ぶまれている気がするが、高レベルラプラスを採用できないバランスへのこれまでの回答がこれだったのではないかと思われる。多分、バランスを相手にするときはケンタロスのレベルは落としてレベル負けするルージュラではなく、高レベルラプラスを起用できるとなお良いのだろう。

次はどんなのが結果を残すんでしょうね。自分は多忙で準備に時間使えるかは分からないので育成済みの上記に挙がったポケモンで組み直して出ることになりそう…。そろそろ、前回初代オフにおいて前人未到(?)の予選全勝という結果を叩き出したおかしょーさんを筆頭とするバランス配分の方のチャンピオンが生まれてもおかしくなさそうなので楽しみですね。