最後はイラスト編です。『ポケモンバトルノスタルジアDX』と『ピカブイまるかじりBOOK』の両方ともイラストは『ポケフリーク』や『ポケマイスター』の表紙でお馴染みのかむさんにお願いしています。
かむさんの『ポケフリーク』のイラストがもともとGB時代の杉森建さんの公式イラストの塗り方を意識されているらしく、『ポケモンバトルノスタルジアDX』のコンセプトに物凄くマッチしていました。折角素晴らしい絵を書いて頂くのですから、中身もそれに恥じないものにしなければ…と奮起することができました。かむさんは勿論のこと、仲介してくれたシグルドさんにも改めて感謝である。
ポケモンバトルノスタルジア表紙イラスト
初版は『ニンテンドウカップ97』で人気のあるケンタロスと『ニンテンドウカップ2000』で人気のあるカビゴンの対峙している構図でこちらからお願いしました。これぞみんなが昔から『64マリオスタジアム』や『ポケモンスタジアム』でよく知る初代&金銀の対戦という構図で気に入ってます。
▲ルージュラには赤緑のCMの猫耳お姉さんのアレをやってもらいました。
今回の『DX』で分冊化するにあたって表紙をもう1枚作ってもらうのではなく、折角なので一新しようということで新規で各表裏2枚をお願いすることにしました。『ポケモンバトルノスタルジアDX』で良い構図案はこちらの方で特に浮かばなかったのですが、かむさんと以前食事で同席した時に「ジョウト御三家はどうだろうか?」…といわれ、多分描きたいのだろう…と思い、それと対になる「カントー御三家」とセットでお願いしました。
これはこれで…この世代からポケモンをはじめたであろう人達の「みんなの原点」である気がしてとてもいいですね。裏表紙については、対戦編が身代わり人形、攻略編がピッピ人形になっています。これは考え中に自宅に飾ってあったぬいぐるみが目に入って、それぞれの用途に合ってるとのことで、こうなりました。身代わり人形も最近のデザインの方がかわいいのですが、熱心なファンに石を投げつられそうだったので、『ポケモンスタジアム』シリーズのデザインでお願いしています。
ピカブイまるかじりBOOK表紙イラスト
『ピカブイまるかじりBOOK』の方は私とERRORさんで構図については細かくオーダーを出しています。表はERRORさんの案、裏は私の案だった気がします。メルメタルのとても威厳がありそうで、何処か締まりのない雰囲気を表裏で見事に表現してくださっています。
ちなみに写真とイラストをくっ付けてるのは実はピカブイのパッケージと同じです。何処と無くアウトラインの外に塗り残しがあるように見えますが、これも実はピカブイ公式を再現しています(実は自分もERRORさんに言われるまで気が付かなかった)。
最後に
本書の拘りはこれで以上になります。最近、ブログの有料記事なんてものも見かけるようになりましたが、同人誌は…この炎天下の中、わざわざ御足労頂いて、お金を払ってもらうワケで、これまでやってきたWEBサイト、ブログ、動画作成に比べると常にプレッシャーを感じながら作っていました。「損をした」「期待外れだった」と言われぬように…自分達の持てる限りの表現力と技術力を駆使したつもりです。
勿論、これまで通りのWEBサイトやブログの方が在庫を抱えるリスクもなければ、コストもかかりません。しかし、それでも作りたいと願ったのは…やっぱり自分自身がポケモンの攻略本で育った世代だからだったし、(ゲームクリエイターになりたいわけではないけれど)田尻智さんやいかれっこさん達が通った道を通ってみたかったからなんです。
それとWEBサイトよりも「同人誌」、オンライン対戦よりも「オフ会」の対戦でなければ、もう満足できない自分がいます。そもそも我々は通信ケーブルを繋いで友達同士で直接向かい合って対戦すること、Nintendo64で1つのテレビを囲んでパーティゲームを遊ぶことがどれだけ楽しいかを良く知っている世代のはず。今の子どものように遊ぶ約束を取り付けてるにも関わらず、別々の家でオンライン対戦する遊び方とは少し違います。今一度自分自身もこの目に映り、声で交わされる直接のやり取りを大事にしたいという想いがサークル名の『つうしんケーブルクラブ』にも少し込められています。
昨年、売り子として立ち続けたときに感じたことですが、わざわざお越し頂いた方々から直接かけて頂いた激励の声や笑顔の数々が嬉しくてたまりませんでした。それはもうアクセスカウンタ、再生数、いいねの数がどうとかなんて馬鹿らしくなる程度にです。
今回もこの暑い中お越しくださる皆様一人一人になるべく「直接!」渡せるよう売り子として頑張りたいと思っています。入場賞の水色のリストバンドを用意して、是非会場で手に入れてください。
みなさんとお会いできるのを楽しみにERRORさんとカツノリ君と現地で待ってます。今年も宜しくお願いします。