きんのいれば

ポケモンGB世代の老兵によるメモ入れ場。

2002年以降の高速化した金銀対戦

何度も言うけど、ポケモンの基本は全然変わってないと私は思います。それを知ってもらいたいがため、更新再開したようなもんでして。

■ 赤緑青ピカチュウの対戦

弱点の少なく、タイマンでかつために素早いポケモンを使用するのが基本。一般的に強いと言われているのが、エスパー属性のポケモンのフーディン、次いでケンタロス、サンダース、マルマイン…そして色んなタイプの技を持っていると勝てるポケモンが増える。

赤緑の対戦では影分身の性能が異常だったので交代しないこともあったし、ダグトリオには地割れ、スターミーやラプラスには吹雪の3割氷漬けがあったし、素早いポケモンの急所率も高い、ケンタロスにはそもそも後出し不可能、
そうやすやすと交代できる環境ではないし、むしろ、交代するまでもなかった。

それを勘違いして金銀世代に以降。

■ 金銀クリスタルの対戦

赤緑の対戦がほとんど交代を使わなかったが故に
1対1のポケモンバトルばかりを考えた技構成が多かった。
カウンター自爆カビゴンや電磁波噛み付くメロメロサンダースetc.

…が、食べ残し眠る鈍いカビゴンの登場で特殊全般は何もできなくなり、交代と言うコマンドを確実に選択せざるをえなくなっていった。(影分身をしたところで突破はできず、鈍い積まれて1発で倒される。)ここから交代で攻撃を受けるという考え方が徐々に根付く。

「ニンテンドウカップ2000」の公式大会が終わった2001年ごろから眠る鈍いでサンダーすら受け続けられるカビゴンの登場を筆頭に、眠る持ちや受けのポケモンが発掘され、対戦で活躍され始める。エアームドやスイクンなどがそれにあたる。

交代によるダメージも考慮して戦う全体のポケモンバトルの視点がなく、赤緑の対戦のように単体のポケモンバトルの視点が一般的であったため、受けが大事だ!…ということをひたすら「役割理論」によって広めた2002年。多分、金銀を2002年のルビーサファイア版発売以降、
「ジムリーダーの城」の両者自分で構築したパーティでの対戦解禁以降の歴史を見ていない今世代のポケモン実機現役の人はここで解釈が止まってる。

実は大事なのはこの先であって…

金銀を続けていた人たちは受けだけ入れとけば勝てるのか?…という単純な疑問もあって、いかに相手の受けを崩すかという方向性にみんな変わってくる。

また、金銀の時代でも受けるのが難しいポケモンというのがいた。それが鈍いカビゴンやめざ飛行を持ちの太い骨ガラガラである。…そのため、金銀でも必ずしも受けを入れれば絶対安心ではなかった。

ガラガラは受けの役割を持てないのでそれほど最初は人気がなかったが、カビゴンはサンダーに出せる眠る鈍い捨て身タックルが定番で、サブウエポンの地震か大文字か技構成が読めないところが厄介だった。地震なら岩・ゴーストでは受けれない、大文字ならエアームドでは受けれない。
どちらのサブウエポンにも強いポリゴン2などが登場する時代もあったが、毒や雷の麻痺に弱い人ことからカビゴン受けとしては少し流行って終わり、カビゴンをどうするか、本当に多くの人が悩まされた(…と思われる)。

この解答に、これまで使いづらかったガラガラの活躍がヒントとなる。当時、地震カビゴンに出せて交代ダメージを増やせる撒きびしの使えるフォレトスが流行っており、眠る鈍い撒きびし大爆発というものだった。こいつなら攻撃技が大爆発だけだからガラガラを出して攻めの起点にできるし、滅びの歌コンボの攻撃技を持たないムウマに対しても同様の理由で強いことから、火炎放射カビゴンとガラガラの組み合わせでガラガラが流行ることとなった。

このカビゴン&ガラガラシステムがもたらした考え方は、
突破力のあるポケモンをいかにして出すか、そして出させないかということ。苦手なポケモンが来たら、取り敢えず交代する…から考え始めるのではなく、発想を逆転させて、赤緑のように、苦手な相手を出させないようにする、
…ような発想が金銀の対戦で戻ってくるようになる。

カビゴンやガラガラに出されるポケモンは無抵抗になるのではなく、出されることを想定して、リフレクターを入れるようにしたり、電磁波を入れて、こちらのカビゴンとの同族対決を弱くさせたり、極力フォレトスやムウマ、ツボツボなどのガラガラの起点となるポケモンを使わない…
寝言吠えるスイクンなどのカビゴンの起点となるポケモンを使わない etc.

この他にも嫌な音で突破するバンギラスが強かった時もありましたが、今、現在ではバンギラスにだされるカビゴンの電磁砲の麻痺で機能停止をさせれば、控えのカイリキーを崩すのは絶望的だし、戦える相手の多いライコウが使うと強力な撒きびし&吠えるも、ライコウに強いポケモンを2匹入れておくことで突破を遅らせるなど、1匹のポケモンで1匹を対策するということは考えなくなったのです。

大事なことは…
1匹のポケモンだけで戦うのでもなければ、
1匹のポケモンだけで攻撃を受けて対策するのではないこと。
パーティ全体で考えて、パーティ全体で相手の突破を阻止すること。

それが現在の金銀でも基本であることを知ってから今の対戦と比べてもらいたい。眠る&寝言なんて技スペースが足りなくて、今は入らないくらい。今度開かれる金銀の大会に参加してみればわかるかもしれないけど、受けてれば勝てるなんてことは、まず、あり得ないので。

相手の突破を遅らせる、突破のチャンスを作る。いかにガブリアスやメタグロスやボーマンダに隙を見せないか、「こだわりハチマキ」持ちに対する「まもる」の技指定とか、本当にポケモンバトルの基本は全然変わっていないと思います。