きんのいれば

ポケモンGB世代の老兵によるメモ入れ場。

じばく・だいばくはつ

ポケモン第一世代から存在する最も威力の高い攻撃技として知られています。ただし、そのリスクは非常に大きく、自らを瀕死にしなければこの技は繰り出せません。技研究第一弾はこの超大技についてつらつらと語っていこうと思います。

第一世代:

初期の自爆の威力は130、大爆発の威力は170でした。威力150の破壊光線とそれほど差のない威力の技として登場しましたが、実際は攻撃対象の物理防御力を1/2倍する特殊効果が働いており、実質的な威力は自爆が260、大爆発が340になります。何故このような特殊処理がされているかと言えば、それは威力が最大255(0xFF)までの値しか設定できないという大人の都合によるものでした。
ほぼ威力2倍と考えても良いのですが、これは混乱で自爆・大爆発が繰り出せなかった場合でも影響し、混乱の自滅ダメージも2倍になります。攻撃対象の物理防御力1/2倍と考えるよりも自分の物理攻撃力を2倍と考えた方が掴みやすいかもしれません。ただ、ゲームの内部処理ではオーバーフローを避けるためか攻撃対象の物理防御力を1/2倍するような処理が行われています。
また、通信ケーブルの対戦のみ、身代わり状態のポケモンに対して自爆、大爆発を繰り出すと100%の確率で瀕死になる追加効果が発生しない奇妙なバグがあります。ポケモンスタジアム以降の作品では身代わりに関わらず、確実に瀕死状態となります。

第二世代:

自爆の威力が130→200、大爆発の威力が170→250になりました。攻撃対象に対する物理防御力半減効果はそのままで実質威力は自爆が260→400、大爆発が340→500に跳ね上がりました。跳ね上がった理由については不明ですが、守るのような技を新たに追加したこと、鋼属性が追加されたことによるバランス調整だったのかもしれません。この頃から味方全体に効果のある変化技が充実したことで自爆技がただの相打ち狙いの攻撃技ではなくなりはじめました。

第三世代:

技自体の仕様変更はなかったものの、ダブルバトルが導入され、自分以外のすべてのポケモンにダメージを与えられる強力な技として注目されました。シングルバトルでは相打ちが限度でしたが、ダブルバトルでは1匹を犠牲にして敵2匹を沈められる可能性を持った大技へと昇華しました(※ただし、技選択時の場のポケモン数が2なら1/2…しゃわさんより情報提供)
これがダブルバトルでは定番の守るの需要を大きくあげたのは言うまでもありません。また、これに対して自爆、大爆発が失敗する湿り気という特性も登場しました。ちなみにこの特性のおかげで自爆、大爆発をスケッチすることもこの世代から可能になりました。

第四世代:

技自体の大きな仕様変更はなかったが、瀕死後のターン処理が代わり、これまで場のポケモンが瀕死状態となった場合、即時控えのポケモンとの入れ替えが行われましたが、場のポケモンが瀕死状態になってもそのターンの行動はすべて実行され、全体のターン終了時の最後で控えのポケモンを場に繰り出す仕様に変わりました
これにより先攻で自爆することで倒し損ねても後攻の相手のターンを潰して味方の控えに繋ぐといったことができなくなりました。
また、気合の襷の登場がその相打ち性能を落とすことなり、その一方でこの頃から気合の襷すらも貫通する道連れが自爆・大爆発という肩を並べられる性能へと昇華したかなという気もします(特にゲンガー、ソーナンスなど)
しかし、リフレクターや光の壁、各種天候の持続ターンを引き伸ばす持ち物も登場したほか、トリックルームなどの新たな場の効果も充実したため、場の効果を残して大爆発のような立ち回りはまだ息をしていました。
また、ダブルバトルでは対象3匹の場合はダメージが3/4倍になるような弱化を受けましたが、技選択時ではなく技命中時でシングルダメージかダブルダメージかを判定するため、被弾する1匹目が瀕死になると2匹目に被弾するポケモンはダブルダメージではなくシングルダメージを受けるという特例もありました。

第五世代:

第一世代以来の攻撃対象の物理防御力を半減する効果が遂になくなりました。それに合わせて場に出した瞬間に天候を書き換えてずっと持続する日照り、雨降らしの解禁と脱出ボタンの台頭で場の効果→大爆発という立ち回りの影は相当薄くなりました。
おまけに気合の襷の特性バージョンである頑丈が登場したのも向い風だったといえよう。

第六世代:

日照りなどの特性は弱化しましたが、何も変わりませんでした。今やゲンガーの圧倒的人気で道連れよりも見なくなりました。

総括

自爆技の全盛期は第二世代・第三世代あたりでしょうかね。岩、鋼、ゴーストのポケモンの種類がまだ少なかったというのも強かったと感じる要因でした。折角第四世代で技マシンとして再録した技なのにもう少しテコ入れして欲しかったかなと思わないでもないですね。個人的には道連れとドッコイの性能ぐらいの第四世代くらいのバランス調整が好みかな〜。第七世代での森本さんはテコ入れしてくるだろうか。メガシンカを簡単に出落ちさせるとか流石にしないかな…