きんのいれば

ポケモンGB世代の老兵によるメモ入れ場。

初代のレベル配分について考える

ニドラン狩りの効率が良いピカチュウ版同士限定の通信対戦施設「コロシアム2」では、ニンテンドウカップ、ファンシーカップ、イエローカップというそれぞれ戦闘に選出する3匹の合計のレベルに制限があるルールが採用されている。これはポケモン第三世代以降の公式ルールには全く採用されてないので、最近は馴染みのない人も多いだろう。

ポケモンの(経験)レベルの配分とは、いわゆる第三世代以降の努力レベル*1の配分と第六世代のメガシンカを組み合わせたようなものだと自分は思っている。同じレベル配分でも個々では制限がないが、選出できるポケモン間で制限があるので、選出した1匹しかメガシンカできないように1匹のポケモンにしか一番高いレベルを付けることができなかったりする。ただし、最高レベル+最低レベル+最低レベルという組み合わせではなく、中レベルで固めてバランス良くといった配分も可能である。

レベル配分ルールでの各レベルの特徴

第二世代向けに作ったものではありますが、「ポケモンバトルヒストリア」のニンテンドウカップのレベル配分の記事に同じレベル編成の各レベルの特徴をまとめたので、そちらもご覧ください。

  • ダメージは攻撃力の他に自分のレベルも影響*2し、50・53・55で大きく変わる。
  • レベル55はレベル50のおおよそ1.2倍の火力*3と耐久*4になる。
  • 50がいわゆる無振り、55がいわゆる全振りと考えると入りやすいはず。

第二世代の任天堂公式ルールのレベル配分の傾向との比較

ここからは第二世代を熟知してる人向けかもしれませんが、今の私の第一世代のレベル配分の傾向の推測です。

私の長年研究してきたポケモン第二世代ではバランスよく3匹にレベルを配分するバランス編成より、1匹のポケモンに振れるレベルを集中してエースとして立てるエース編成の方が圧倒的に多いです。これには理由があります。

ひとつはバランス配分がダメージ計算で得をしないことです。155=52+52+51のようなレベル51や52のポケモンが中心になりますが、ダメージが大きく変わるのは、50、53、55なので、51や52で相手のポケモンを倒せる必要攻撃回数が大きく変わるということは滅多にありません。その代わり、3匹まるまるミラーマッチになれば、55エース以外の50の2匹に対しては先制できるので、多少有利にはなります。しかし、3匹まるまるミラーとはどの程度の頻度で起こりうるのだろうかという話なんですね。

それともうひとつ。 第二世代は第一世代に比べて自爆と大爆発という技の威力が、前者は130→200、後者は170→250に強化されています。これによって低レベルが故に本来ならば対面で殴り負けていたはずのポケモンが、高レベルとの相打ちを狙いやすくなったため、50に自爆・大爆発を先鋒・次鋒に揃えて、55で最後の1匹同士の対面に勝てるような構成が多い傾向にあります。かつては55を2匹用意するダブルエースなんてものも流行りましたが、今ではじゃんけんで使える数と同じ、55を3匹用意するようなポケモンもかつてに比べると人気が高まっているようです。しかし、第一世代では火力最高の自爆カビゴンでもケンタロスすら確実に相討ちにすることができません

第二世代では55エース編成のパーティがわりと有利ですが、第一世代でも同じようにエース編成が強いのかといったら自分はそうでもないと思うのです。ミラーも頻発するし、1匹だけで3匹倒すような展開性能もないし、自爆・大爆発による引き分けに持ち込む威力もないわけですから。エース勝負やケンタロスミラーだけは捨てるが、他2匹のミラーは勝つという編成、そして頼れるエースは金銀とは違ってあまり温存せず、先鋒で積極的に使ってポイント先取した方がもしかしたら良いのではないかなとも思っています。VCは厳選が困難で、努力値と違って一度上げたレベルは元に戻せないので今のうちに慎重に考えたいところ。みなさんはどう思いますか?

(おまけ)定番ポケモンのレベルの目安

これは「ポケモンバトルヒストリア」のポケモン個別分析 for Nintendo Cup'97の各ポケモンのページをご覧頂くのが一番良いのですが、大体の定番ポケモンのレベルの目安は以下の通り。ちょっと凝った素早さ調整目安表みたいなものだと思って見るといいかもしれません。
 
レベル55
ケンタロス
  • 52ダグトリオを破壊光線で確1
  • 55サンダースを麻痺期待のしかかり→地震で倒せる。
  • 55フーディンのサイコキネシス≒55フリーザーの冷凍ビーム≒55サンダーの10万ボルトを高確率2耐え*5
フーディン
  • 55ケンタロスの破壊光線確定耐え
  • 55フリーザーの吹雪(=55サンダーの雷=55ファイヤーの大文字)2耐え
スターミー
  • 55フリーザーを10万ボルトで超高確率3発
  • 50サンダースに先制
  • 53ダグトリオをサイコキネシスで超高確率2発
サンダース
  • 55ケンタロスを雷で確2
ラプラス
  • 55ケンタロスを吹雪2発と混乱自滅ダメージ1回で倒せる
  • 55ケンタロスの破壊光線を2発耐える / 50サイドンの岩雪崩2耐え
レベル53
ダグトリオ
  • 55ケンタロス抜きの52フーディンを抜いて地震で確2
  • 50マルマインの大爆発確定耐え
  • 55フリーザーを岩雪崩で超高確率2発
ナッシー
  • 50ラプラスに先制
  • 55スターミーの吹雪を超高確率2耐え
  • 50スターミーをソーラービームで確1
レベル52
フリーザー
  • 55ケンタロスののしかかり3耐え*6
  • 55ケンタロスの10万ボルト超高確率3耐え
  • 55ケンタロスを吹雪で超高確率2発
フーディン
  • 55ケンタロスに先制。同速のダグトリオと違ってリフレクターと電磁波と自己再生があれば対面で有利になる。
ナッシー
  • 50ラッキーを大爆発で確1

*1:第三世代以降で努力値を4で割ったステータス計算に影響する数字のこと

*2:ダメージ計算式中の(レベル×2÷5+2)

*3:自分のレベルも攻撃力も1.1倍

*4:HPも防御力も1.1倍になる

*5:55ファイヤーは第一世代のみの対戦環境では火炎放射を覚えられません。代わりに睨みつけるを覚えます(笑)

*6:破壊光線1発<のしかかり2発なので、のしかかり→破壊光線耐え