きんのいれば

ポケモンGB世代の老兵によるメモ入れ場。

1対1のシングルバトル

まずは1対1を知ることである。どちらが対峙してる相手を高い確率で倒せるのかを知るのが最初のステージAである。相手の手持ちを先に全て倒せば勝ちのこのゲームでは、先手必勝の方が相手の隠れた手持ちを先に確認しながら立ち回れるので試合を有利に進めやすくなる。シングルバトルの対面時の戦況をどのように読み取るのか?どのような条件が揃えば、有利対面となりやすいのかをこのステージで考えていく。

有利対面とはどんな時?

種族情報の掲載されたポケモン図鑑とダメージ計算(ツール)があれば、実際に対戦しなくても大方予測はできるが、ここで注意したいのは必ずしも相手を倒すまでの攻撃回数が少ないではなく、相手を倒すまでのターン数が少ない方が勝てる期待率が高いと考えることである。例えば、相手を眠らせる変化技などを受けて寝言といびき以外の技が繰り出せなくなり、当初の想定よりターン数がかかってしまうとき、それは通用しなくなってしまう。また、その他、技の命中確率や急所確率のような運要素も加味して考えるようにしたい。

ちなみに倒せるまでのターン数が同じとき、最後のターンで先攻を取ってトドメをさした方が勝つ。そのため、素早さはどの世代でも重要なステータスとされているが、最後のターンで先制すれば良いので不意打ちや神速などの通常の技より高い行動優先度の攻撃技や持ち物のカムラの実、イバンの実を発動させてとどめを刺しても良い。

対面の判断材料は外見にあり

対面したポケモンの外見によって以下の情報が分かる。ただし、第五世代で登場するゾロアークの固有特性であるイリュージョン特性により、これを見誤ることもあるので選出段階でゾロアークがいた時判断気をつけなければならない。

  • タイプ
  • レベル
  • 種族値
  • 覚えられる技
  • 性別第二世代
    • メロメロ・誘惑に影響
    • 性別比を元に物理攻撃力の個体値が推測できる(第二世代限定)
  • 色違い第二世代
    • 色違いなら物理攻撃力以外の個体値がすべて10(第二世代限定)
  • 特性(最大2種類)[第三世代]→3種類目の隠れ特性枠追加[第五世代
    ※威嚇や日照りなど場に出た瞬間に発動する特性の発動優先度を知っておくと先鋒の素早さ判別の役に立つ
  • ボールの種類第三世代
    一部の期間限定配布されたポケモンは通常では入手できない「プレシャスボール」に入っていることが多い。
外見だけでは予測できないもの《持ち物・性格・努力値配分》
  • 持ち物第二世代
    (※例外:第二世代の破壊の遺伝子、第五世代から登場する風船を除く)
  • 目覚めるパワーのタイプ第二世代
    第二世代ではHPの個体値が、こうげきぼうぎょすばやさとくしゅの個体値で決まるため、「ポケモンスタジアム金銀」で対戦する場合はHP実数値からある程度推測できる
  • 性格第三世代
  • 努力値配分第三世代
    「ポケモンXD闇の旋風ダークルギア」で対戦する場合はHP実数値で推測できる

相打ちを狙うじばく・だいばくはつみちづれ

不利な状況でも背中を見せず、相打ちを狙う方法は能動的な相打ち受動的な相打ちの2種類がある。なお、相打ちは最近はカードゲーマーの影響なのか『1対1交換』と呼ばれることもある。

  • 能動的な相打ち … じばく・だいばくはつ
  • 受動的な相打ち … みちづれ第二世代

これらは最後の1匹で使用することは「64マリオスタジアム」の解説者であったトランセル種市氏の提案により、1997年の最初の公式大会から禁止されており、負け扱いとなる。なお、道連れの他に最後のポケモンによる滅びの歌も禁止されている。ちなみに捨て身タックルなどの反動ダメージで同時に倒れる場合は自爆・大爆発とは違って攻撃側の勝利となる。

なお、能動的なタイプと受動的なタイプでは、第三世代までは能動的な自爆・大爆発第四世代以降は受動的な道連れの方が対戦で使われている傾向にある。…というのも単純にノーマル属性の攻撃技に強いゴーストや岩、鋼ポケモンが増えたこともあるが、外見では予測できない持ち物の気合の襷の台頭が何よりも大きく、道連れは気合の襷の影響を受けない。また、これらの技を先攻で使って倒し損ねた時、後攻の相手の行動ターンを発生させないターンカットの仕様が第四世代からなくなり、更に第五世代で相手の物理防御力を半減させる効果がなくなったことも大きい

有利対面における交代読み

この項目を読む前に2対2のポケモンバトルをご覧いただきたい。自分が有利対面と見える場合、相手が不利対面でどのように打開しうるのかを予測し、そのコマンド選択に合わせたこちら側のベストなコマンド選択を交代読みと呼ぶ。

  • 能動的な受け出しを読む→ 相手は受けて挽回したいが、受け出し時に大ダメージを負う
  • 受動的な捨て出しを読む→ 相手は捨てて挽回したいが、敢えて倒さず、先にコンボ展開

ただし、交代読みは必ずしも現在対面しているポケモンとの交戦を有利に進めるものではないことに注意したい。交代読みを選択した時、相手のコマンド選択が自分の希望に沿わなかった場合、次のターン以降不利対面となることにはくれぐれも注意したい。

なお、対面している相手を最短で倒せるコマンド選択をしていかなくても、まだまだ対面で殴り勝てるというとき、その交代読みを選ぶリスクは小さくなる。対面している相手を倒せるまでのターンで大差を付けられれば、それだけ、ローリスクで相手が右を選んでも左を選んでも通りの良い選択が取りやすくなる。対戦に慣れて交代読みを華麗に使いこなせるようになったかなと勘違いしだす中級者はこれまで何人も見かけたが、対戦の目的は無闇に交代読みを決めることではなく、「相手が右を選んでも左を選んでも詰ます=勝つ」ことである。これを忘れてはならない。

有利対面における眠らせる技の強さ

眠りは相手の寝言、いびき以外の攻撃技を繰り出させない強力な状態異常で相手が居座っても、退いてきても強いコマンド選択となりやすいことで知られる。特に眠りの対策手段が全くと言っていいほどなかった第一世代、クロバット、ゲンガー、加速特性のメガヤンマなど素早さの高いポケモンが使える催眠術の命中率が60から70%まで引き上げられた国内版のダイヤモンド・パール、ポケモンバトルレボリューション同士の対戦ではその恐ろしさを発揮している。第二世代以降は眠りの対策の幅も広がっているものの、相手が右を選んでも左を選んでも一貫して通りの良い技なので注意したい。なお、第一世代~第三世代の公式大会*1では相手の手持ちを2匹同時に眠り状態にできないルールがある。

*1:第三世代においてシングルバトルの公式ルールは存在しないが、ダブルバトルの公式ルールでこれが禁止にされている。第四世代以降のダブルバトルの公式ルールでは禁止にされていない。