きんのいれば

ポケモンGB世代の老兵によるメモ入れ場。

交代読み攻撃と交代読み交代

ポケモンバトルノスタルジア』に載せられなかったものって何かな?…と考えながら決定版の構想を練りつつ、用語辞典などを作って整理し、洗い出している最中なのですが、…そう言えばありました。交代読みについての話(未完)。

交代読みって何?

交代読みというのは(こちらが有利な対面で相手が交代することを読むこと。概ねそれに対して(公式戦では最大6つ[技1~4控え2匹]の選択肢の中から)最もリターンの大きい選択肢のことを指します。交代読みの対義語は攻撃読み(居座り読み)です。

  • 攻撃《たたかう》読み
    • 攻撃読み攻撃 …1vs1なら100%取る行動
    • 攻撃読み交代 …不利対面時にしか取らない行動
  • 交代《ポケモン》読み
    • 交代読み攻撃 …単に交代読みと呼ばれることもある。
    • 交代読み交代 …釣り出し交換などと呼ぶ人もいる。

読み」の前が相手の行動、「読み」の後に続く行動が自分の行動です。

このうちの交代読み攻撃交代読み交代がバトル中のテクニックのひとつなどのように取り上げられることが多いですが、これらを対戦中に咄嗟に行うテクニック止まりにするのではなく、構築段階から意図的にそれらの選択が有効に機能するようにしてしまうことが本来理想的である。

交代を読み外したときのリスクを比較する

交代読みを通りの良い選択肢に近づけるためには相手の行動を読み間違えた時のリスクについて考えておく必要があります。交代を読み間違えた時の相手の行動は突っ張って攻撃してくることです。

その交代を読み間違えた時のリスクを巡って交代読み攻撃交代読み交代のどちらを取った方が効果的な選択となるかを予め整理しておきたい。

第1世代と第2世代で交代読み攻撃を比べる

交代を読み外したときのリスクは、舞台となる『世代(環境)』によっても大きく異なります。試しに『ヒストリアカップ』でこれまで行われてきた第1世代第2世代を例にして比べてみましょう。

1Pさんはサンダース2Pさんはラプラスを場に繰り出しています。ポケモンのタイプ相性の知識があればなんとな~くサンダースの方が有利である対面だということは分かります。

第1世代(ニンテンドウカップ97)

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第2世代(ニンテンドウカップ2000)

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でも、これ第1世代第2世代で有利である度合って本当に同じなんでしょうか?

また、第1世代でもサンダースが目覚めるパワー氷を覚えるものと仮定したとき、ラプラスが交代することを読んで目覚めるパワー氷のボタンを第2世代と同じ感覚で押せるでしょうか?

僕は同じだと思いません。サンダースのとくこうもラプラスのとくぼうも両方の世代で変わりませんが、吹雪の凍結率(しかも凍ると瀕死よりアドバンテージを取られる)や急所率は第1世代の方が上です。つまり、第1世代の方が読み外したときのリスクが凄まじく高いのです。

対して第2世代第1世代と比べるとそうでもない。また、第3世代以降のポケモンと比べたときも、各ステータスを高められる合計努力レベルの上限が高いこと、寝言で眠るが繰り出せること、強力な攻撃技(威力の高い攻撃技やZ技)が存在しないこと、ダメージを強化する持ち物や特性がないことから交代を読み外した時のリスクはどのシリーズに比べても低い。だからこそ爆裂パンチとか電磁砲なんていう命中率50%の大技がサブウェポンとしてよく見かけられるわけです。

ちなみにラプラスが居座るリスクも第2世代より第1世代の方が大きいです。ただ、読み当てた時のリターンは第1世代の方が高く第2世代はリターンが低い

第1世代と第2世代で交代読み交代を比べる

先程までは交代読み攻撃に関して考えましたが、今度は交代読み交代について考えます。そもそもこんな記事を書こうと思ったのは第1世代の対戦で交代読み交代が強力だったと感じたところが大きいです。

特に参考になるのが第2回ヒストリアカップの3位決定戦の対戦動画です。我らがビーン様が最後眠りの仕様の見落としから3タテで敗れてしまうエンタメ性の高い試合でもありますが、前半部対戦相手のさんを交代読み交代によって追い詰めています。

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過去の記事でも紹介した通りですが、サンダースvsラプラスで不利対面の2Pサイドの取りうる行動は、

  • :ラプラスが3割の凍り(瀕死より強力)を期待して吹雪
  • :電気無効のサイドンや電気半減のナッシーに交代

…に大体しぼられます。

 

そこで有利対面の1Pサイドはルージュラに交代が安定になります。

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                ↓       ↓

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ここから悪魔のキッスを使って先に相手を眠らせれば、試合の展開を相手より圧倒的にリードできます。第1世代には寝言も薄荷の実もありません。

しかし、対戦モードの実装を最初から想定していた第2世代*1には強過ぎる戦術というものがそれほどなく、それぞれの戦術への対策がきちんと用意されているので簡単には展開できません。

第2世代の対戦でも交代読み交代という立ち回りは随所で見られますが、第1世代と比べるとインパクトは小さいです(それでも積み重ねていくと強力ですが)。

ちなみに先程のサンダース&ルージュラVSラプラスのような対面で、第2世代でも同じように交代読み交代が通りやすいということはありません。…というか、サンダースもルージュラもカビゴンという新たなライバルが登場したため、その通りが悪くなっています。

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                ↓       ↓

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第2世代でよくある例に置き換えるとサンダーパルシェンの対面で有利なサンダー側が味方のパルシェンに入れ替えて、相手が交代してくるであろう地面ポケモンカビゴンの前でリフレクターなり、撒きびしを使っていくなんかの方がよく見かけますかね。

通りの良い「攻撃」と「交代」を採用するために

じゃあ、どうやって取り入れるんだということなんですが、それが『ポケモンバトルノスタルジア』の[ポケモンバトル発展]に書いた【強い技を採用する】と【強いポケモンを採用する】に繋がるんですね。

通りの良い技を採用できるかどうかというのはポケモン1匹だけの問題だから難しくないのですが、通りの良い交代を採用するのはポケモン2匹の問題だから構築にうまく組み込もうとするのは少し難しいです。

一応、自分の経験則だと自分の手持ち2匹が相手の手持ち1匹に強いという状況だと成り立ちやすいです。例えば、上述の例ならサンダースもルージュラもラプラスに強いサンダーもパルシェンも相手のパルシェンには弱くないといった具合である。ただし、あまり露骨に対策するとそもそも選出されなかったりするので、手持ち3匹それぞれが相手の手持ちに2匹ずつ強いというようにしていくと交代読み交代というのはやりやすいのかなと思います。

*1:第1世代は納期2週間前に急遽対戦モードを実装することが決まった