『第2回アサギのとうだいオフ』お疲れ様でした。おかげさまで今回も盛況だったようで何よりです。今回のスクリーン対戦の解説の中で下書き(5月頃・第7回ヒストリア杯開催前作成)に温めていたブログ記事の内容に関連することが出たので、ひさびさに対戦の記事です。下書きのまんまなので時系列のおかしな話が出てくるかもしれませんが、ご容赦ください。
少し前に『構築採用順と傾向の自己分析』という記事を挙げましたが、今回は『選出採用順と傾向の自己分析』です。今回はメインイベントに選手として参加しないので書けるような記事でもあります。
先鋒
最強ポケモンのカビゴン
自分が優勝した『第6回ヒストリアカップ』の時が一番顕著なんですが、カビゴンを先鋒にすることが多いです。
【第6回ヒストリアカップ】の先鋒
- 55カビゴン(8/10)負け1
- 55サンダー(1/10)
- 50ハガネール(1/10)
【第5回ヒストリアカップ】の先鋒
- 55カビゴン(3/9)
- 50パルシェン(3/9)負け2
- 55サンダー(2/9)負け1
- 50ムウマ(1/9)
- 55カビゴン(4/9)負け1
- 55サンダー(3/9)負け1
- 50ハガネール(2/9)
…ケースバイケースと言えばそうなのですが、結構意識的にやってます。
これには大きく分けて以下の3つの理由があります。
- カビゴンは弱点が少なく、対面性能がとても高いから
- カビゴンは選出率が高く、真っ先に割れる手持ちであっても構わないから
- カビゴンが受け出しで場に繰り出すことを積極的にしたくないから
【理由①】対面性能に優れているから
所謂「弱点の少ないポケモンを先鋒にしよう!」という市販の『ポケモンスタジアム金銀』の攻略本にも載ってるような単純な理由ですね。
【理由②】相手の想定の範疇の手持ちだから
先日挙げた動画でも《カビゴンをパーティに採用しないことがハンデになる》と謳われる程度にカビゴンの構築採用率は高いと表現したばかりですが、実は戦闘参加率(選出率)も高いのです。
オフ会の対戦ログをノートしている人なんかは改めて見返してみると自分も相手もカビゴンの選出率が物凄く高いことに気付くんじゃないかなと思います。これは自分の経験則で危険な発想かもしれませんが、十中八九カビゴンは試合に選出されるものだと考えています。
以前にも『55カビゴン軸と50カビゴン軸のパーティで大きく分ける』という記事でも書いてますが、そのぐらいカビゴンはレベルを問わず「要」となるポケモンだと高く評価しています。
そんなわけで最も選出され易いポケモンを最後まで隠そうとしても仕方がないと開き直って先鋒にしてしまうことがあります。
ちなみにダブルエースのパーティで意図的に55出し惜しみする必要はあまりないと思っています。55枠の読み辛くなるトリプルエースからなら効果的だと思いますが、ダブルエースは55枠1つに対して2択、50枠2つに対して4択なので、どれも読み当て易さは同じなんですね。(55抜き選出なんてのもありますが、自分の経験上あまり勝てたためしはありません)
勿論エースが割れた方が控えのポケモンが読みやすいというのはあるかもしれませんが、自分は最近そこまで深読みしてません。それをやり過ぎると力量の不明瞭な人(型にはまっててない人)に負けます。カビゴンはほぼ確実選出と分かってるだけで随分それ以降の世代の対戦に比べると親切だと思っています。これは初代のまさこ然り。
【理由③】受け出しで場に出したくないから
最後はかなりネガティブな理由ですが、僕がカビゴンを先鋒で繰り出したくなる一番の動機は大体これ。カビゴンは殆どのポケモンに後攻となり、一番急所によって事故負けしやすいポケモンでもある
からです。これは大昔*1に大量の対戦ログを振り返っていた時に最も運負けに繋がっているポケモンは誰かと考え、それがカビゴンであると気づいたときから意識していることです。
第二世代のカビゴンはずば抜けて高い耐久性能を持っているように見えますが、実際は殆どのポケモンに先手を許すため、受け出してから「反撃する(=技を繰り出す)」までにもう1発追撃を受けるため、受け出しターンと技を繰り出すまでに2回攻撃を許してしまうことになります。それ故、反撃までの間に技が急所に当たって大ダメージを受けると次のターンの先攻で眠るや自己再生のような体力回復技を繰り出せずに瀕死になるケースが多いのだと私は考えています。
だからこそ(可能な限り)最初から受け出しスタートでカビゴンを場に出さないようにしたいと常々考えています。ちなみにカビゴンを交代読み交代で繰り出すことに秀でている人は隙がないです。
耐久性能が高い=受け性能が高いではないってことですね。細かいことなんですが、こういう小さな積み重ねで力量の差が出ます。
カビゴンに背中を向けないポケモン
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先鋒でカビゴンばかりよく使うと公言するとカイリキーばかり当てられてしまいますね。苦笑。カビゴンに極力受け出しをしたくないカイリキーを先鋒にしたくなるのは勿論ですが、最悪相打ちを狙える自爆や大爆発を覚えているポケモンや眠り粉を覚えているポケモンも先鋒として起用することが多いです。
「ねむる」を覚えさせていないポケモン
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また、眠るを覚えていないポケモンも先鋒で繰り出すことがあります。例えば、自爆に強い身代わり(&食べ残し)持ちがそうですね。受け出しの際に変化技や攻撃技の追加効果で麻痺や毒を受けると回復手段がなく、そのまま機動力を大きく落としてしまいます。
そのため、先鋒で出せるうちに安全に出しておく傾向が強いです。身代わりで展開するポケモンは特にこれが多く、55サンダース、55スターミー、55サンダーなどを見かけたら警戒しておきましょう。特にレベル50の自爆カビゴンやナッシー、パルシェンなどに満遍なく強い55ラプラスや55ブラッキー(ヤドラン)、55ハッサム、55レアコイルなどに注意が必要です。
中堅
…というか、先鋒にそれほど向いてないポケモン。
寝言を覚えているポケモン
寝言は相手から催眠技を受けるターンに入れ替えた方がお得です。また、催眠技でなくとも攻撃技でダメージを受ければ次のターンに眠るを繰り出すことができ、早々に相手の催眠を対策できるのです。
例えば、自分がカビゴンと相手がナッシーの時にファイヤーに入れ替えて、眠り粉ではなく、サイコキネシスを受けたとしても、次に大文字や日本晴れも選ばずに、眠るを選んでおけば、サイクルが一巡して次にカビゴンとナッシーが対面する時にカビゴンはナッシーの眠り粉を恐れずに交戦できることになります。
逆に寝言を採用しないで薄荷の実(奇跡の実)と自爆などでしか催眠対策のできない相手は、それを先鋒にせざるを得なくなります。
無効属性持ち
自分はカビゴンに背中を向けないという条件を満たしていても、ムウマを先鋒にすることはあまりありません。…というのは、無効属性って一度でも攻撃技を無効化できると生存ターンが伸びるからです。
- 55カビゴンの捨て身タックルで超低確率で2発(≒3発)で倒れる55カイリキー
- 55カビゴンの地震で3発で倒れる50ムウマ
急所突破を考慮しなければ、ほぼ同じように見えますが、ムウマの方がメインウェポンをかわしてノーダメージになる分、生存ターンは長くなります。
そのポケモンが選出されてるかされてないかで攻撃技の選び方は全然変わるので、隠しておいた方がお得です。ムウマの場合なら相手に自爆を躊躇わせることができます。カビゴンよりもパルシェンをムウマで処理したいということでもなければムウマを先鋒にすることはこれまでの経験上あまりなかったなと思います。
ただ、無効属性を持っていればなんでもいいわけではなく、シャドーボールがそれほど人気のない金銀の対戦ではノーマルの無効属性は活かし辛いです。これはヘドロ爆弾や毒毒の効かない鋼もそうかもしれません。
大将
この役割のポケモンが必ずしもいるというわけではなく、最後の1匹として使うことが本領発揮できるポケモンです。自爆の覚えられるポケモンをたくさん抱えている時は警戒しましょう。何が出るか最後まで分からない怖さがあります。
自分の交代を封じる
わざと吹き飛ばし、吠えるを無効化するように最後に回すことがあります。例えば、直近の対戦動画だと丸くなる転がるミルタンクなんかがそうですね。転がるでなくともミルタンクは意外と受け回しに向かないのでラスト1匹の方が実は活躍できます。
【金銀VC/任天堂杯2000】アサギのとうだいオフエキシビションマッチ『ゴールド V.S. おかしょー』
この他にも破壊の遺伝子ケンタロス対策の吠えるを封じたい場合もそうですね。
相手の交代を封じる
相手の交代を封じることができれば、ロックオン(心の眼)⇒ハサミギロチン(地割れ)のコンボも決まり易くなります。ラスト1匹だと単純に眠らせる攻撃技を覚えたポケモンも強いですね。
最後に
自分の立ち回りの癖のようなことを堂々と晒してしまうと、人読みされてしまうので現役の最中は書きたくても書けないんですが、平成最後の戦いで圧倒的な歓声の中で優勝したし、立派な本も作ったし、プレイヤーとしての自分には概ね満足しているところがあります。
最近はタッツーさんのようにではないですが、画を撮ったり、解説する方が楽しいので、これが役に立つかはわかりませんが、敢えて記事にしてみました。頭の片隅に入れておくとよいかもしれません。
こういった小さなテクニックの積み重ねが勝ちを手繰り寄せると自分は信じています。
*1:確か「急所すいません」という謎の謝罪文化が自分の周りにあった頃