こんにちは。ポケモンGB世代(赤緑青ピカチュウ&金銀クリスタル)のバーチャルコンソール版公式戦再現オフ『ヒストリアカップ』主催のゴールドです。TNはオフの名前から取っています。普段はポケモンの過去作対戦専門ではあるのですが、今の自分がどれだけ通用するのかな?と思い立ち、今シーズンは平日は構築や立ち回りの練り直し、休日はガッツリランクマッチ対戦とメリハリを付けて、剣盾シングルバトルのシーズン3に臨んでおりました。
HNの通りではありますが、私は20年前の金銀対戦の時代にオンラインでポケモンの交流をはじめた世代だったので、その当時の最強ポケモンであったカビゴンだけは、第8世代が終焉を迎えるまで使い倒そうと決めました。学生の頃は時間があったので色々なパーティを作っては試したりできていたのですが、今は社会人でそれほど時間が取れないので、何か1つブレないものを極める方が効率が良いかなと思い、シーズン1からカビゴンだけは変えずに使い続けて、漸くそこそこの結果が残せました。
2月12日時点でマグレで瞬間最高8位まで行ったのですが、その後メタ(鬼火や呪いミミッキュの増加、ラプラスの増加、ギルガルドの増加)が変わって通用しなくなり、5桁手前まで順位が落ちるなどの紆余曲折を経て、最終的に202位(追記:レート2070)で着地しました。もともとの目標は3桁で終わることだったので、自己目標はなんとか達成できたのかなと思います。折角頑張ったので記念に構築記事を残しておこうと思います。
今日唯一負けた人にリベンジ決めて1桁チャレンジ成功!! #ポケモン剣盾 #NintendoSwitch pic.twitter.com/7ZW1LlRidy
— ゴールド (@Gold_PBS) 2020年2月11日
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もうシリーズが変わりますので、各コマンドの立ち回りも包み隠さず書いています。もともと構築記事は下書き段階で自分を戒めるための構築メモ代わりにもしているので、以下より丁寧語を省いていますが、ご了承ください。
【枯れた技術の水平思考】
GB世代式カビキッストドン
- 【枯れた技術の水平思考】GB世代式カビキッストドン
- 選出パターン
- 所感
- 構築作成において参考にさせて頂いた記事様
①カビゴン(ノーマル)
(NN:ブロッケンG/性別:♀/ヘビーボール)
【技構成】守る/欠伸/アームハンマー/ヘビーボンバー
【持ち物】食べ残し
【特性】厚い脂肪
- HP こうげき ぼうぎょ とくこう とくぼう すばやさ 実数値 257 130 127 x 142 50 努力値 172 0 244 0 92 0
- HPが16n+1。食べ残しの回復量は16。
- H131-B100のミミッキュを皮剥ぎ後、ヘビーボンバーで1発で倒せる。
- H161-B115のトゲキッスをこうげきランク+1のダイスチル(ヘビーボンバー)で1発で倒せる。
- A189のドラパルトのドラゴンアローを高確率(91.7%)で3回耐える。
- A192の拘り鉢巻装備の五里霧中ガラルヒヒダルマの氷柱落としを超高確率(99.9%)で3発耐える。
- A211の五里霧中のガラルヒヒダルマの馬鹿力を75.0%の確率で1発耐える。
- C157の拘り眼鏡装備の家電ロトムの10万ボルトを3発耐える。
前作のカビゴンはフィラの実などの強化に伴って、それを早めに発動させる隠れ特性の食いしん坊が定番だが、今作はそれらの木の実の回復量が最大HPの1/3に落ちたため、今作のカビゴンは発売当初よりサンパワー特性のリザードンやガラルヒヒダルマに強い厚い脂肪で採用した。
また、どんなに頑張ってもアーマーガアの突破が困難であり、自分の能力を強化するダイマックス技での展開に対して欠伸が抑止力となりやすかったことから欠伸と相性の良い食べ残しをどうしても採用したかっため、フィラの実などは候補にすら入らなかった。フィラの実搭載型では、守ると食べ残しがないと拘り鉢巻装備の蜻蛉帰りや拘り眼鏡装備のボルトチェンジで欠伸の動きはある程度対策されてしまう。
第8世代のカビゴンの強みは弱点が少なく、耐久力が高く、相手のダイマックスターンを枯らす性能がずば抜けて高いことが挙げられる。また、シングルバトルで最も人気のあるミミッキュやドラパルトのダイホロウを無効化できる点が非常に優秀。金銀対戦の55カビゴンのような圧倒的な堅さはないが、金銀対戦のナッシーレベルの活躍は十分に見込めるポケモンだと考えている。
守る
守るが初登場の第2世代には存在しなかったダブルバトルで定番の技だが、第8世代のシングルバトルでは、これまでのシリーズと比べて使い道が多く、とても便利な変化技。
- 相手の技構成を探る(特に鬼火を覚えるドラパルトやロトム)
- 相手の拘っている技の判別(特性の効果で100%拘っているガラルヒヒダルマ、また、所持している傾向が強いウオノラゴン*1)
- 欠伸と組み合わせてカビゴンを生存させながら相手を眠らせる(主に1on1時)。
- 天候や壁、追い風、トリックルームなどの場の効果の持続ターン枯らし。
- ダイマックス技のダメージを1/4に抑えて相手のダイマックスターンを消費。
(→前作のZ技にも同様の効果があったが、タイミングを読む必要がなく、足止めに有効) - Time Over Deathを狙わなければならないときの時間稼ぎ。
- 相手の通常技から身を守り、食べ残しの回復のみを発生させる。
- 欠伸ループに対する蜻蛉帰りやボルトチェンジでの削り対する抑止力。
ちなみにに守るを成功させてからダイウォールを選んでも成功率は100%にはならず、1/3になる。また、相手が交代した場合や相手が守る状態となったとき、こちらの守るは失敗扱いとなり、次のターンの守るの成功率は100%になる。
欠伸
この技を受けた相手が次のターンも場に居座っていれば、次のターンの終了時に相手を1~3ターンの間、眠り状態にする。欠伸で眠らせた次のターンに相手が目覚めることは(うるおいボディ特性が発動しない限り)ない。相手が居座れば欠伸で寝てしまうというターンで守るを選択すればカビゴンは攻撃を受けないで眠らせられるが、どのポケモンが眠りの1ターン確実行動不能の恩恵を受けることが望ましいかを考えてコマンドを選択したい。
なお、欠伸を受けた相手に交代されてしまうと欠伸の効果は消えてしまう。これはバトンタッチの交代も含み、バトンタッチで欠伸状態は引き継がれない。欠伸の眠りを嫌って相手が連続で交代し続ければ、こちらのカビゴンが食べ残しでじりじりと回復できる。この辺りは金銀対戦の食べ残しと交代読みの吠えるで回復するテクニックと同様である。ただし、欠伸の最大PPは16なので、この欠伸ループの動きを繰り返すことで体力MAXまで回復できるのはほぼ1回程度と考えておいた方が良いだろう。
ちなみに欠伸ループの最中はこちらは1ボタンの動作で済むのに対して、相手は①『たたかう』から『ポケモン』にキーを1回下に入力し、②手持ち画面に切り替え、③交代先を選ぶ…という複雑な動作を要求する。この間に冷静に状況を整理し、相手の手持ち2匹を割って残り1匹の予想を立てながらどのポケモンでダイマックスを展開して通すかを考えておくことが地味に重要である。
また、カバルドンのようにステルスロックと欠伸ループを組み合わせることも大変有効だが、カビゴンはステルスロックは覚えられないため、味方のポケモンにステルスロックを撒いてもらう必要がある。しかし、カビゴンと相性が噛み合ってるステルスロック要因は現状ほぼいないと考えている。大半が岩と鋼ポケモンなので弱点が被ってしまう。ガラルサニーゴやコータスも苦手なポケモンが被りやすい。
個人的には撒きびし(ステルスロック)→吠える(欠伸)の勝ち筋に固執することは望ましくないと思っている。金銀対戦でもそうだが、自爆&大爆発で短期戦を仕掛けようとする相手に対して、撒きびし&吠えるの勝ち筋で勝ちに行こうとしている程度に愚かな選択になることも多々ある。そもそも金銀対戦の吹き飛ばしと比べて、相手を眠り状態にして味方のダイマックス展開を援護できるだけでも相当強いため、それを目的とすると失敗する。
ちなみに欠伸はエレキフィールドに対して完全無効だが、ミストフィールドに対しては有効であり、欠伸の2ターン目にミストフィールドの効果が継続していると眠りから身を守れるという仕様になっている。よって、ミストフィールドの継続ターン表示が(1/5)になっているときに使っても有効に働く。
アームハンマー(ダイナックル:威力90)
威力100、命中90の格闘属性の攻撃技。100%の追加効果で自分のこうげきとぼうぎょが1ランクダウンしてしまう馬鹿力の方が威力・命中ともに上だが、アームハンマーは自分のすばやさを1ランクダウンさせるので、もともと遅いカビゴンにとって技のリスクが気にならない。トリックルームを使用する弱点保険ブリムオンに対して1発殴る技としても活躍する。
アームハンマーのメリットは対サザンドラであり、定番の耐久無振りのものを2発で倒すことができる。後述の対サザンドラのトゲキッス、対ドリュウズのトリトドンなどに多少の無茶な立ち回りを許せるようになる。
ヘビーボンバー(ダイスチル:威力130)
自分と相手の体重比によって威力が変化し、自分が相手よりも重たいほど威力が高くなる攻撃技。おデブなカビゴン(460.0kg)に大変お似合いの攻撃技である。ただし、体重に関連する技であるため、ダイマックス状態の相手に対して無効となる。
今作の第8世代からミミッキュの化けの皮が破壊された時に1/8のダメージを負う仕様に変更されたため、今作ではこうげき努力値無振りでも定番の耐久無振りのミミッキュを倒せる。
ただし、前述の通りでダイマックスポケモンには無効であるため、守るで相手のダイマックスターンを枯らしてから使ってみたり、こちらもダイマックスしてダイスチルとして使用することで、ミミッキュやトゲキッスなどのフェアリーポケモンと有利に交戦できる。ちなみに弱点保険が懸念されるトゲキッスに関しては、欠伸を既に入れていれば、トゲキッスを効果抜群で殴っても問題ない。弱点保険が仮に発動したとしても、発動直後のターンは欠伸で眠り状態になるからである。
ちなみに初期の定番であった耐久無振りのトゲキッスなら、守るで様子を見て、相手に先にダイマックスを切らせ、ダイナックル→ダイウォール→ダイスチルの手順で動くことで弱点保険を発動させずにトゲキッスを攻略できる。ただし、今は耐久力に努力値を割いたトゲキッスが主流になりつつあるため、あまりお勧めはできない。
なお、前作の第7世代では小さくなる状態のポケモンに必中かつ2倍ダメージとなる効果があったが、第8世代では小さくなる状態の相手に対して必中にも2倍ダメージにもならない(らしい)。影分身の技マシンがピカブイ同様没収されたことによる調整(?)なのかもしれない。
②トゲキッス(フェアリー/飛行)
(NN:でかはんぺん/性別:♂/ラブラブボール)
【技構成】マジカルシャイン/エアスラッシュ/火炎放射/悪巧み
【持ち物】ラムの実
【特性】天の恵み
- HP こうげき ぼうぎょ とくこう とくぼう すばやさ 実数値 191 49 116 176 96 113 努力値 244 0 4 156 4 100
- HPが16n-1。
- H157-D163のドヒドイデをとくこうランク+2のダイジェット(エアスラッシュ)で1発で倒せる。
- C167の命の珠を装備したドラパルトのダイサンダー(10万ボルト)を1発耐える。
- C177のサザンドラのラスターカノンを2発耐える。
- A142の命の珠を装備したミミッキュのじゃれつくを超高確率で2発耐える。
- A139のアーマーガアのブレイブバードを2発耐える。
- A194のギャラドスのダイジェット(飛び跳ねる)を1発耐える。
- 準速S60族(ギルガルド)抜き(→準速バンギラスと同速)
カビゴンはゴースト属性の攻撃技を無効化し、厚い脂肪で炎属性の攻撃技も半減できるが、ゴーストポケモンや炎ポケモンが覚えられる鬼火を受けると食べ残しの回復が機能しなくなり、物理攻撃技のダメージも半減してしまう。
火傷の対策として空元気を嘗て採用していたが、ドラパルトのようなゴーストポケモンには効果がない。また、空元気を半減する岩や鋼ポケモンが相手に控えている場合はサブウエポンの火力不足が負けに繋がりやすい。相手の技構成を読み間違えて鬼火を受けたら負けとなってしまうのでは弱過ぎると思ったため、これを真っ先に対策することを考えた。
そこで鬼火を採用している可能性がミミッキュよりも高い(→シーズン後半に連れて増加)ドラパルトの鬼火で機能停止せず、ドラパルトに対して有利対面を取れ、欠伸で眠らせたあと積み技で展開できるポケモンを探した結果、悪巧みの積めるトゲキッスに行き着いた。ラムの実も装備しているため、鬼火の火傷も1度は回復できる。相手のドラパルトはトゲキッスを火傷にするためには、命中率85%を2回当てなければならない。
先発カビゴンでドラパルトと対面してしまった場合は守るで様子を見て、相手が鬼火若しくは身代わりを使ってきた場合は祟り目採用の特殊型と判断して、トゲキッスに入れ替えるようにすると良い。
また、トゲキッスを先発にしてドラパルトと対面した場合は、カビゴンに交代を選択すると弱点保険狙いの物理型のダイホロウをケアできる。そのまま、カビゴンの守る→欠伸でダイマックスターンを枯らしてから、こちらのトゲキッスでダイマックスを切ればわりと楽に勝ててしまう。これはドラパルトが対峙しているトゲキッスに対して鬼火を打てるわけがないという大前提があって初めて成り立つ選択肢になる。
余談だが、今作のダイマックスシステムによって発動させやすくなった弱点保険という持ち物が再注目されており、このトゲキッス自身も当初は弱点保険で流行ったポケモンだが、個人的には(誰でも持てる故の)奇襲をかけられないと弱いと思っている。
私の専門の対戦環境で例えるならば、第1世代のサンダース対ラプラスの対面で、サンダースが有利そうに見えるけど、ラプラスが居座ってきて吹雪で3割の確率で凍ってしまうということと(結果だけ見たら)同じだと思っています。
有利対面のはずなのに一撃必殺技を当てられてしまうのは仕方がないように感じますが、第1世代の凍りはどうやっても自然に解除されず、積みの起点になってしまうから瀕死よりタチが悪いのだ。そこで追加効果の凍りに屈せず勝ちを安定させるように考えた結果が、サンダースでラプラスに有利対面を取ったら凍らないルージュラに交代し、万一居座ってきた場合でも保険をかけられるような並びを考えることでした。この発想を第8世代の弱点保険にも当て嵌めようとした考えた結果、カビゴン×トゲキッスの組み合わせだった。
マジカルシャイン(ダイフェアリー:威力130)
追加効果は何もないものの、エアスラッシュより威力と命中が両方とも5ずつ高い。相手に対する追加効果の発生に関係ないとどめを刺す場面でエアスラッシュと打ち分けることが多いだろうか。
ダイマックス状態なら場の地表をミストフィールドに変更するダイフェアリーになるが、トゲキッス自身が浮いているポケモンのため、ミストフィールドの恩恵を受けることができない。
だからといって不採用にする技ではなく、ドラパルトやサザンドラなどのドラゴンポケモンに対して有利を取るために必要不可欠な技である。
エアスラッシュ(ダイジェット:威力130)
被弾対象のポケモンより先手で動けるとき、相手を天の恵み特性の補正込みで6割の確率で相手を怯ませられる。ただし、命中率は95%なので稀にはずれることがある。
気合の襷を装備していると疑われるギルガルドに強気で殴りつけたり、トゲキッスにとって大変目障りなステルスロックを撒いてくるコータスやカバルドンなどを一方的に殴り殺せることもある。
ただし、カバルドンについては達人の帯を装備したダイマックスアタッカーのものが台頭してきており、雷の牙を媒介としたダイサンダーで一撃で倒されるため、後述のトリトドンで相手の出方を慎重に伺い、欠伸を確認したらステルスロックを撒いてくるターンにカバルドンに合わせるのがベスト。一度であれば、ラムの実で眠りは回復できる。
ダイマックス後はダイジェットとなり、すばやさが1ランクアップする。1ランクアップすれば、かつてのシングルバトルの主人公である最速ガブリアス(S実数値169)と同じになる。年内配信予定のDLCでガブリアスが解禁された場合は、ぼうぎょととくぼうの端数をすはやさに回して実数値を114にする予定である。
ちなみにトゲキッスを最速で採用すれば、最速ドラパルトに先手が取れるが、その程度しか旨味はない。最速にしたとしても拘りスカーフを装備したガラルヒヒダルマに対しては2回ダイジェットを積まなければ先手は取れない上に、ギャラドスなどのダイジェッターにはどうやっても先手が取れないため、すばやさはそれほど重要ではないと考えている。
ダイジェットで先手を取れる範囲が拡がれば、ダイマックス解除後の天の恵み×エアスラッシュで怯ませられる範囲も広がる。マジカルシャインや火炎放射の火力不足を相手を6割で怯ませることで補うことができる。
火炎放射(ダイバーン:威力130)
タイプ一致技の両方を半減する鋼ポケモンに対する打点。相手を天の恵み特性の補正込みで2割の確率で火傷状態にさせられる。大文字の方が威力は高いが、命中率が85%なので火傷の追加効果を引き当てる期待率も下がってしまう。エアスラッシュの項目で説明した通り、ある程度の火力不足は怯みによって補うことができる。ただし、ギルガルドの処理性能を優先したいなら大文字も一考の余地あり。個人的にはエルフーンの身代わり連打を削る技として、相手に途中で入れ替えられても追加効果が期待できるものを選びたいので火炎放射の方が頼もしかった。
先発で圧倒的有利なサザンドラあたりと対面したときは、ヒートロトムやセキタンザンが裏に控えていない限り、大体これを選んでおけば良い。受け出してきたギルガルドやカビゴンを火傷状態にすれば、エアスラッシュの怯み×火傷のスリップダメージで突破の線も太くなる。
悪巧み
自分のとくこうを2ランクアップする変化技。また、ダイマックス時にダイウォールを選べるようにする技でもある。なお、必ずしも悪巧みを1回積んでからダイジェットをすることに固執する必要はない。第8世代の対戦環境トップメタのドラパルトに強い為、ダイマックスしなくても最低限の役割はある。悪巧みを積める余裕のある場面は以下のような場合に限られている。
- 相手が眠りや火傷状態で相手の反撃が気にならない場合
- 味方が、逆鱗や花弁の舞の1発目で倒された場合
- 味方が、流星群や馬鹿力、リーフストームなどで倒された場合
- 味方が、拘り状態の地面属性の攻撃技で倒された場合
ちなみに受けループ構築を攻略する場合に使うこともあるが、悪巧み→ダイジェットを耐えられる調整をした図太いHDの再生力ドヒドイデや天然特性のヌオーに阻まれることもあるため、エアスラッシュの怯みなどに期待して動いた方が良い場合もある。受けループ系統だとドヒドイデやヌオーのトーチカや守る、自己再生のタイミングで悪巧みを合わせられるとこの並びの攻略が楽になる。
③トリトドン(水/地面)
(NN:ぽわぐちょこ/性別:♀/ダイブボール)
【技構成】熱湯/カウンター/ミラーコート/自己再生
【持ち物】気合の襷
【特性】呼び水
- HP こうげき ぼうぎょ とくこう とくぼう すばやさ 実数値 217 88 120 113 103 60 努力値 244 0 252 4 4 4
- HBほぼ特化。
鬼火を覚えるドラパルトの対処法は用意したが、炎ポケモンの鬼火は防げない。特にトゲキッスでは殴り勝てないヒートロトムやウォッシュロトムの鬼火を対策できる特殊ポケモンだと望ましい。そこで呼び水特性のトリトドンに白羽の矢が立った。
トゲキッスとそこそこ相性補完が取れている水&地面の複合属性を持ったポケモンで、唯一埋められない氷弱点は厚い脂肪特性のカビゴンが氷対策を担当する形になっている。同じ属性のヌオーやガマゲロゲのようにカビゴンと食べ残しを取り合うことがないところも優秀である。
ただし、トゲキッス×トリトドンの組み合わせが両方とも苦手とするフリーズドライを覚えるポケモンには簡単に崩されてしまいやすい。何故ならフリースドライを覚えるポケモンはラプラスのように絶対零度を覚えるポケモンが大半であるため、カビゴンで対策が通用するわけではないからだ。これの対抗策については、後半のポケモンで対応するが、最終日まで良いアイデアに巡り会えず、大変苦労することとなった。
しかし、ラプラスが流行る前はカビゴン×トゲキッス×トリトドン(カビキッストドン)の3匹の基本選出のみで連勝記録を伸ばし、瞬間最高8位に導いてくれた。
熱湯(ダイストリーム:威力120)
相手を3割の確率で火傷状態にする優秀な水属性の攻撃技。まともな攻撃技はこれ一本であるため、貯水(ラプラス、ヌオー、ガマゲロゲetc.)、呼び水(トリトドン)、乾燥肌(エレザード・ドクロッグ)の特性のポケモンと交戦すると完全に詰んでしまうことがある。
カウンター(ダイナックル:威力75)
カウンターを選択したターンに相手から物理攻撃技を受けると技が成功し、最後に被弾したダメージの倍の固定ダメージを相手に与えられる攻撃技。氷柱針などの連続攻撃技は、一番最後に受けたダメージを倍にするため、連続攻撃技の対策には向いていない。
気合の襷と組み合わせることでダイマックスしたギャラドスなども返り討ちにすることができるところがとても強い。仮にカウンターを読まれて倒せなくても、呼び水特性でダイストリームによる雨を発生させないように制限することができる。また、ダイソウゲンを打ってもらえば、後続の味方の食べ残し装備カビゴンの1ターン毎の回復量が大きくなる。
また、変化技ではなく、攻撃技扱いであるため、ギャラドスやアーマーガアの挑発によって制限されることがない。アーマーガアのブレイブバードはビルドアップを積み切られてしまうと流石に1発で倒れるが、その間に熱湯の試行回数を稼いで火傷にすればなんとかなる。
このほか、カビゴンやトゲキッスのダイマックスでも苦戦するガラルヒヒダルマ、アイアントなどにも気合の襷&カウンターで対抗できる点が非常に優秀である。
ミラーコート(ダイサイコ:威力100)
カウンターとは対照的に特殊攻撃技を倍返しにするエスパー属性の攻撃技。サザンドラやバンギラスような悪ポケモンに対しては無効となり、特に前者には身代わり→悪巧みで起点にされてしまい易い。
カウンターと比べると発動機会はあまり多くない。トゲキッスのダイジェット1発分は躊躇わせることができるかもしれないが、ダイマックスをわざと解除して火炎放射の火傷とエアスラッシュの怯みルートに勝ち筋を変更される場合があるため、安定しない。
カビゴン&トゲキッス&トリトドンの基本選出の天敵であるラプラスの技構成が来シーズンのキョダイラプラス解禁でどのように推移するか次第ではあるのだが、物理攻撃技で威力の低い先制技の氷の礫が滅んでもらえない限りは安定しない。
この技枠についてはギルガルドの身代わりを間違いなく割れる大地の力やサザンドラに打点のできる凍える風、ドヒドイデとヌオーの並びを1匹だけで完全に詰ませる眠るあたりに変更した方が良いかもしれない…と思ったりもしたが、試したところ鬼火持ちの悪の波動ウォッシュロトムの処理が不安定になったため、なんだかんだミラーコートに落ち着いた。
自己再生
自分の最大HPの1/2を回復する変化技。砂嵐が無効であるため、気合の襷は潰れづらい方だが、体力を満タンまで回復することで、未発動の気合の襷を再度発動圏内に入れることができる。勿論、スリップダメージを発生させ、相手の物理攻撃技のダメージを半減させる熱湯の火傷とも相性が良い。
ちなみにカビゴンの守るのタイミングで身代わりを使ってくるタイプのウオノラゴンにはこれを連打して、相手の逆鱗の混乱に期待して自滅して頂くコースに切り替えると良い。身代わりを見せた時点で拘りアイテムは所持していないので火力は大したことがない。
④リザードン(炎/飛行)
(NN:ナルドブレア/性別:♂/モンスターボール)
【技構成】大文字/エアスラッシュ/竜の波動/鬼火
【持ち物】厚底ブーツ
【特性】サンパワー
- HP こうげき ぼうぎょ とくこう とくぼう すばやさ 実数値 153 80 99 161 105 167 努力値 0 0 4 252 0 252
- 最速ミミッキュ、ガラルヒヒダルマ意識の最速CS。
カビゴン意識の鬼火や呪い、アッキの実&ドレインパンチなどを搭載したミミッキュが後半に連れて増加し、それが負け筋に繋がっていることを受けて最終日前日から採用したポケモン。攻撃技がじゃれつくだけならより相手がしやすい。
持ち物はリザードンの苦手なステルスロック対策の厚底ブーツを選択。あまり攻撃的な装備ではないが、ナットレイや地震しか攻撃技を覚えていないカバルドンを起点にできるため、カビゴンやトリトドンの隣で採用するリサードンにとって、かなり頼もしい持ち物であった。
拘りスカーフなども試してはいるが、鬼火を採用して打ち分けができないと相手の厚い脂肪のカビゴンにガン止まりするため、採用は見送った。
大文字(ダイバーン:威力140)
最終日前日に血迷って採用したため、深く考えずに火力重視で大文字で採用していたが、ミミッキュやガラルヒヒダルマに先手の取れる最速なら多分火炎放射の方が良い。実際に命中85%の大文字のはずれが負けに直結するシーンが多々あった。サンパワー特性の効果で自滅ダメージを負って瀕死になることもあるので、技のはずれは意外と馬鹿にできない。
大文字についてはとくこうに補正をかければ、H全振りのアーマーガアを1発で倒せるようだ。木炭を装備した火炎放射と大体同じ火力。
エアスラッシュ(ダイジェット:威力130)
天候が雨の場合に必中となる威力110の暴風と選択だが、エアスラッシュで特に不便は感じなかった。天の恵み特性のトゲキッスには及ばないが、鬼火で発生させた火傷のスリップダメージと3割のエアスラッシュの怯みでゴリ押すことも可能。
ちなみに気合の襷(若しくは弱点保険)と岩石封じの所持が疑われるドリュウズとの対面でエアスラッシュの怯みに期待しない方が良い。基本的にはカビゴンかトリトドンに引っ込めた方が良い。トゲキッスでドリュウズと対面する場合とは違って、角ドリルなど打っている余裕はなく、相手のドリュウズはタイプ不一致の岩属性の攻撃技しかどうやっても打てないからだ。ステルスロックは気にならないので好きに撒かせておけばいい。
竜の波動(ダイドラグーン:威力130)
威力85・命中100のドラゴン属性の特殊攻撃技。シーズン中に息を吹き返したウオノラゴンとパッチラゴンや、ギルガルドとセット採用され易いサザンドラなどのドラゴンポケモンへの打点となる。
また、前述のとおりシーズン中は、命中率85%の大文字を採用していたため、残り耐力僅かの相手にトドメを刺す技として大変頼もしかった。
なお、定番の水意識(?)のソーラービームはダイソウゲンにしてもリザードン自身がグラスフィールドの恩恵を受けられないため、あまり強いと思っていません。受け出してくるバンギラスに対してわざわざダイマックス切ってダイバーン→ダイソウゲンとかするよりも鬼火打った方が良いです。
鬼火
シーズン1の頃は空元気採用の厚い脂肪カビゴンでサンパワー特性のリザードンを対策する側だったのですが、最近は空元気採用の厚い脂肪カビゴンがすっかり減って、ほぼ(欠伸とアンチシナジーのはずの)のしかかりしか見かけないという感覚があったので、鬼火だけは羽休めが今作で没収されたとしても採用して多分損はないだろうと考えていた。
また、厚底ブーツでナットレイやカバルドンへの受け出し性能が爆発的に向上したことは、羽休め抜きで鬼火を扱い易くなっている要因にもなっている。特にナットレイについてはカビキッストドンの基本選出での対応がやや面倒なポケモンであったため、これを簡単に攻略できるようになったことは非常に大きかった。
ちなみにダイウォールを選べるようになる技でもある。
⑤ミミッキュ(ゴースト/フェアリー)
(NN:Q.E.D/性別:♂/ラブラブボール)
【技構成】じゃれつく/ゴーストダイブ/剣の舞/影討ち
【持ち物】呪いのお札
【特性】化けの皮
- HP こうげき ぼうぎょ とくこう とくぼう すばやさ 実数値 131 142 100 x 125 162 努力値 4 252 0 0 0 252
- 163-95のドラパルトを剣の舞1積みの影討ちで1発で倒せる。
リザードンを採用してから相手のカビゴンの空元気が少し気になりだして採用したゴースト属性のポケモン。ドラパルトなどのその他のゴーストポケモンも採用していたが、何故だかわからないがミミッキュが一番使い易かった。
じゃれつく(ダイフェアリー:威力130)
威力90・命中90のフェアリー属性の物理攻撃技。1割の確率で相手のこうげきを1ランクダウンする。命中不安定なのでドレインパンチに変更したくなる時もあるが、ないとないでパッチラゴンやウオノラゴンの処理が面倒になる。
ゴーストダイブ(ダイホロウ:威力130)
ギルガルドのキングシールドの影響を受けずに殴れるタイプ一致の威力90、命中100のゴースト属性の2ターン技。実は今作に入ってからギルガルドをほとんど使わなかったため、この仕様を最近になるまで忘れていた。ちなみにその他の守る系統の技の影響も受けないが、ダイウォールには防がれてしまう。
また、相手のダイマックスターンを枯らせる技としても便利で、化けの皮とゴーストダイブによって相手のダイマックスターンを2ターン消費させ、ミミッキュをダイマックスさせてダイウォールをするという立ち回りが結構強い。トゲキッス如きではミミッキュに対面で勝てないのだということをこの立ち回りを相手に何度もされたことで覚えることができた。
ちなみにノーガード特性のニダンギルの攻撃はゴーストダイブで姿を消していてもかわせないので注意。また、小さくなる状態の相手に対して必中かつ2倍ダメージの効果は今作からなくなっているらしい。
剣の舞
自分のこうげきを2ランクアップする変化技であり、ダイマックス時にダイウォールを選べるようにするための変化技。
影討ち(ダイホロウ:威力90)
優先度+1のタイプ一致の先制攻撃技。DLCで追加される予定のカプ・テテフがいないおかげでサイコフィールドが滅多に展開されることがないのでなんだかんだ扱い易い。
この技を繰り出すために敢えてダイマックス技で攻撃せずにダイウォールして3ターン目をやり過ごすという立ち回りも時には必要になる。
⑥ピクシー(フェアリー)
(NN:ミュウスリー/性別:♀/ムーンボール)
【技構成】ムーンフォース/火炎放射/10万ボルト/草結び
【持ち物】命の珠
【特性】マジックガード
- HP こうげき ぼうぎょ とくこう とくぼう すばやさ 実数値 201 67 101 154 111 81 努力値 244 0 60 196 4 4
- A187のドリュウズのアイアンヘッドを1発耐える。
- A177の命の珠を装備したギャラドスのダイジェット(飛び跳ねる)を1発耐える。
- H166-D163の黒いヘドロを装備したドヒドイデを10万ボルトで2発で倒せる。
ランクマッチ最終日に加入したポケモン。ポケモンHOMEで解禁された隠れ特性の天然ではなく、カビゴンの苦手とする呪いや毒毒、宿木の種などの定数ダメージに凄まじく強いマジックガードでの採用。
受けループキラーとなるポケモンで、定数ダメージを完全シャットアウトできるとカビゴンのように受けループにそれほど強くないポケモンも動かし易くなる。免疫のカビゴンや眠るを覚えたトリトドンなど色々受けループ対策については迷走したが、マッチングする受けループ構築にバンギラスが入ることが以前より増え、トゲキッスでの攻略が難しくなったたため、3匹目のフェアリーポケモンを採用することになった。
ムーンフォース(ダイフェアリー:威力130)
威力95、命中100のタイプ一致の優秀な特殊攻撃技。3割の確率で相手のとくこうを1ランクダウンさせる優秀な効果を持つが、負けん気キリキザンや勝ち気ミロカロス入りの構築に安易に打ってはいけない。火炎玉を持たせていることが多いH全振りのローブシンぐらいなら一撃で倒せる。
火炎放射(ダイバーン:威力130)
ドリュウズなどの鋼ポケモンに対する牽制技。H全振りのナットレイ程度なら1発、H全振りのギルガルドを2発で倒せる。
10万ボルト(ダイサンダー:威力130)
受けループの司令塔であるドヒドイデを殴り殺すための攻撃手段。HBドヒドイデを押せるようにしているが、実際はトーチカを挟まれてズレる。努力値配分が図太いHBなのか図太いHDなのかを判別するための目安程度の火力と思っていて良い。相手サイドは防戦一方になりがちなので10万ボルトの追加効果の麻痺か急所で事故死する。
また、カバルドンとよくセット採用されているギャラドスに対しても非常に有効。耐久無振り(H171-D120)のダイマックスギャラドスなら81.2%の確率でダイサンダーで1発で落とせる。
草結び(ダイソウゲン:威力130)
受けループの天然ヌオー、毒毒やステルスロックの厄介なガマゲロゲ、ギャラドスと組ませているカバルドン、カビゴンの欠伸が通らない火炎玉不思議な鱗ミロカロス、最近息を吹き返しつつあるトゲキッス対策のドサイドン、そしてカビキッストドンの最大の宿敵にして、ガラル内定している初代最強ポケモンのラプラスに対して大変有効な攻撃技。
選出パターン
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)×
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選出のポイントは物理ポケモン1匹と特殊ポケモン2匹の形を心掛けること。相手の面子次第ではあるが、これまでの経験上特殊ポケモン3匹選出はあまりしない方が良い。
また、相手の鬼火(特にドラパルトとロトム)を絶対許さないこと。カビゴンが先発ならミミッキュ以外の鬼火を覚えるポケモンと対面したときは必ず守るで様子を見る。カビゴン以外を先発にするなら相手が鬼火を打つことがハイリスクとなるようなポケモンを先発にしてカビゴンを後発に置く。これだけは絶対守る。
ダイマックスのタイミングはほとんどの場合相手に先に切らせてから切り返して勝つことが多い。トゲキッスで悪巧みをわざと積んで、ダイマックスすると見せかけてカビゴンやトリトドンに退いて相手のヒートロトムに無駄イマックスさせるなどでプレッシャーをかけることも重要。
所感
最終的に*2拘りアイテムを一切採用していなかったり、食べ残しとラムの実(≒奇跡の実)への依存度が高いなど金銀対戦出身の自分には大変扱い易い構築に仕上がりました。気合の襷や弱点保険に対して交代読み交代が最善択となりやすい構築の組み方を心掛けたりしてるところは初代対戦寄りでしょうか。ゲームボーイに関連付けて例えるならば『枯れた技術の水平思考』を体現した構築になったかなと思っています。
なお、トゲキッスとトリトドンの並びは、いつもVCオフ等々でお世話になってるビーン様から新年会のときに借りたダブルバトル用の構築にも採用されていて、それを前期の終盤から今期の初日にかけて使っているうちにトリトドンが気に入って、シングルでも使いたいと思い立って、このような構築に至りました。
QRレンタルも上の方に置いておきますが、来シーズンからは宿敵のラプラスがもっと強くなるらしい(?)ので、この構築では流石にもう通用しないかもしれません。
記事の内容は以上です。自分を戒めるための構築メモの写しなので、ひとつひとつのコマンド毎に解説してしまい、凄まじく長文になってしまいました。ここまで読んでくださってありがとうございました。何か参考になれば幸いです。
構築作成において参考にさせて頂いた記事様
- カビゴン&トゲキッス&トリトドンの並び
- トゲキッスの努力値配分
- ピクシーの努力値配分