先月の『第2回アサギのとうだいオフ』のエキシビションマッチで、宿木の種の判定タイミングを巡って実況の1192さんとGB世代ならではの仕様として取り上げましたが、これに関連するGB世代独自の小技についてピックアップしてご紹介してこなかった気もしたので、今月の記事ではこれを取り上げようかと思います(苦し紛れ感)
GB世代のみに存在する自分のターン終了時判定
GB世代には自分のターンの終了時判定なるものが存在し、
- 毒・火傷
- 宿木の種
- 悪夢
- 呪い
この処理順はテストに出ます(嘘
…の第二世代の締め付ける状態*1を除く4つのスリップダメージがこれに該当します。
現在一般的である全体のターン終了時判定なるものは、そもそも対戦ゲームというよりRPGとして作っていた第一世代にほぼ*2存在しておらず、持ち物の食べ残し、天候や神秘の護りなどの場の状態が充実した第二世代から新設された処理となっています。
そして、ダブルバトルの登場した第三世代以降からこれらのスリップダメージも全体のターン終了時判定に統一され、自分のターン終了時判定そのものが、ポケットモンスターシリーズの対戦から存在しなくなりました。そのため、第三世代以降の対戦を熱心に研究された方ほど、このチェックのタイミングをミスリードしてしまう方が多い傾向にあるように思います。
①相手撃破後のターンカット
はじめに、テクニックではありませんが、知っておかないといけない仕様があります。現行世代でお馴染みの全体のターン終了時判定と違って、自分のターン終了時判定はターンカット*3の対象となる判定になります。
毒状態のポケモンが相手のポケモンを倒したときは、毒ダメージが発生することなく、ターンが終わります。以下の動画が一番わかりやすいかもしれませんね。
先攻で大爆発して倒せなかったときに後攻の行動が潰れる…がターンカットの中で一番派手ですが、これもターンカットの仕様によって発生する現象です。
②宿木の種2枚受け
『第2回アサギのとうだいオフ』のエキシビションマッチ動画内でも解説がありますが、宿木の種の判定は第3世代以降と違って、全体のターン終了時ではなく、相手のターン終了時の判定となります。
【ポケスタ金銀/任天堂杯2000】第2回アサギのとうだいオフ エキシビションマッチ yasu V.S. ルイピカ
よって、先攻で宿木の種を繰り出さない限り、そのターンにおいて宿木の種の回復は発生しません。つまり、コマンドでのポケモン交代で、宿木の種を間違いなく後攻で植え付けられる場合は、宿木の種のダメージが発生しないことになります。
…ということはフシギバナの葉っぱカッター(若くはナッシーのサイコキネシス)に強い草属性以外のポケモン2匹で宿木の種を植え付けられた瞬間に只管交代し続ければ、宿木の種&攻撃技で崩すフシギバナやナッシーを攻略することができます。これを宿木の種2枚受けと呼んでいたりしました。
これは宿木の種のダメージ判定が異なる金銀までの対戦でしか通用しない立ち回りです。宿木のダメージは発生しないけれど、食べ残しの回復だけは発生させるといったこともできるわけです。これを繰り返すことで相手の攻撃技+宿木の種のダメージを同時に受けることを防ぎ、宿木の種外れ待ちやPPを枯らす動きに繋げることができます。
ちなみにこれは2002年前後、パーティの2匹以上のポケモンに眠る寝言などが採用されていた時代に宿木の種光合成ナッシーを攻略するために使われていたテクニックです。当時の自分は食べ残しカビゴンと冷凍ビーム不採用の寝言スイクンとかでこれをやってました。
ただし、これは交代を何度も行うので撒きびしがあるとあまり有効な対策にはなりません。ナッシーの隣にパルシェンが今では当たり前のように並んでいますが、こういった観点からも相性が良かったりするわけです。また、フシギバナの出世が遅かったことも葉っぱカッターが受けられやすく、2枚受けがされやすかったことも影響しています。
③毒毒吠える(毒昆布)
こちらも側からみると多分意味不明な組み合わせだと思います。GB世代の猛毒状態は引っ込めると通常の毒状態になることは当時から有名で覚えていらっしゃる方も多いだけに相手を交代させる吠えるとどうして相性が良いのか?…と疑問に思われる方もいるかもしれません。
GB世代の毒という状態異常の在り方については…またの機会に解説するとして、毒(火傷)のダメージが自分のターン終了時に判定が入るということは…コマンドの交代で受け出した直後に撒きびしを踏むのと同じような感覚で毒(火傷)ダメージを受けます。
要するに撒きびし→吠えるの撒きびしの代わりにもなるというわけです。撒きびし→吠えるについては過去記事の以下を参考にしてください。
ちなみに参考記事にもある通りですが、わざわざ吠える必要はなく、交代読み交代を使っても良いですね。今では毒自体頻繁には見かけませんが、ハガネールやエアームドでこのような立ち回りを取る場合があります。
スクリーンでは未だ披露できていませんが、『第6回ヒストリアカップ』の予選において、ケンタロスとマルマインの組み合わせに対して、ハガネールの毒毒と吠えるでケンタロスに毒ダメージのみを与えて、場から退けるといった動きで立ち回ったことがあります。
ハガネールやエアームドは素早くないので、毒毒と交代読みの吠えるだけでは、天敵を返り討ちにできなかったりするのですが、ここにパルシェンの撒きびしなどが加わると大きな効果が期待できます。
構築段階から狙ってやるような戦術ではありませんが、実践で役に立つ場合があります。頭の片隅に入れておきましょう。