金銀公式戦「ニンテンドウカップ2000」も三大会連続で開催してきましたが一旦一区切り。来年からは初代と金銀を交互で開催していきます。第7回で開催するのは今回のサブイベントで行われた「ニンテンドウカップ97★NEO」です!そしてその次の第8回は今大会のルールになります。今大会の記憶の忘れないうちに事後の評価を書き留めておこうと思います。
- SSS(1強)→カビゴン
- SS(2強)→ナッシー
- S+(5強)→パルシェン/ムウマ/ハガネール
- S(8強)→サンダー/ミルタンク/バンギラス
- S-(10強)→マルマイン/スターミー
- A(14強)→ガラガラ/ケンタロス/サンダース/ドーブル
- A+(16強)→カイリキー/スイクン
- A-(20強)→フシギバナ/ゲンガー/ファイヤー/ライコウ
- B+(30強)→ニドキング/ウツボット/ゴローニャ/ヤドラン/エレブー/ラプラス/オムスター/バクフーン/ヘラクロス/ポリゴン2
- B(40強) →リザードン/フーディン/ルージュラ/カイリュー/ブラッキー/ヌオー/エアームド/ヘルガー/エンテイ
- B-以下(順不同)
SSS(1強)→カビゴン
カビゴン
- 《50》のしかかり/地震/鈍い/自爆@食べ残し
- 《50》のしかかり/爆裂パンチ/寝言/眠る@光の粉
- 《55》捨て身タックル/鈍い/寝言/眠る@食べ残し
- 《55》捨て身タックル/地割れ/鈍い/眠る@薄荷の実
- 《55》捨て身タックル/地震/電磁砲/眠る@食べ残し
- 《55》恩返し/腹太鼓/身代わり/眠る@薄荷の実
このポケモンの(金銀対戦における)強さはいつの時代も変わらないですね。最終進化系のポケモンの中でも特に遅いポケモンを圧倒的最強にして、それに先手が取れないので人権がないといったことを潰すといった極端なゲームバランス調整をしたことで前作より立派な対戦ゲームとなりました。
低レベルの地割れについては50カビゴンの選出頻度が最も高いにも関わらず、55バンギラスや55オムスターにガン止まりするところが凄まじく弱く、味方の55ミルタンクなどの突破口を開くためにゴーストへ役割集中を仕掛ける場合も地震やシャドーボールの方が決まりやすい。
地割れと自爆で数的有利を取りたければ、55カビゴンや55ラプラスなどの身代わりで詰むことも避けたいため、高レベルカビゴンの地割れ自爆で数的有利を狙って、最後に味方のムウマの滅びの歌などでとどめを刺すと言った流れを組んだ方が良いだろう。結局、低レベルの地割れ自爆など色々と欲張った結果、中途半端な技構成でしかないのである。
なお、高レベルカビゴンの地割れは今大会でも優勝した通り、裏に自爆耐性のあるポケモンを置いて50カビゴンの自爆相打ちを躊躇わせながら打つ地割れが尋常でなく強い。レベル差最大5まで離したとき、一撃必殺技の命中率は約1/3となる。高レベルカビゴンが低レベルの自爆・大爆発に対して一方的に不利な駆け引きを強いられることはなくなり、今度は低レベルの自爆・大爆発ポケモンの方が不利な駆け引きを強いられるのである。
SS(2強)→ナッシー
ナッシー
- 《50》サイコキネシス/宿木の種/痺れ粉/光合成@麻痺治しの実
- 《50》サイコキネシス/目覚めるパワー虫/眠り粉/大爆発@黄金の実
- 《50》目覚めるパワー草/宿木の種/寝言/眠る@奇跡の種
- 《55》サイコキネシス/ギガドレイン/目覚めるパワー虫/眠り粉@奇跡の実
ハガネール相手にダラダラと立ち回っていると地割れの餌食になったりするが、実際の公式戦が行われた『ポケモンスタジアム金銀』の対戦環境と比べて眠りの継続ターンが1〜6、目覚めるパワーのタイプがHP実数値によって予測されない点でパルシェンとの初手対面で強く、評価は高め。
目覚めるパワー虫についてはミラー意識のように見えるが、スターミーやフーディンなどのエスパーの身代わりを破壊する手段も兼ねている。50ナッシー(=50パルシェン)の大爆発は相手の50ナッシーをピッタリ1発で倒せる火力であり、それを受けると結局相討ちになってしまう。しかし、相手にそれを選択させることがそもそもの狙いであれば、相討ちの狙える大爆発の採用を切って目覚めるパワー虫を入れることも選択肢のひとつになる。
S+(5強)→パルシェン/ムウマ/ハガネール
パルシェン
- 《50》冷凍ビーム/撒きびし/リフレクター/大爆発@黄金の実
- 《50》波乗り/凍える風/リフレクター/大爆発@黄金の実
ナッシーの目覚めるパワー草の有無が外面では分からないため、奇跡の実で眠り粉や痺れ粉が回復できてもナッシーに殴り勝てるとは思わない方が良い。後続のポケモンがカビゴンやハガネールなどナッシーより遅い時、目覚めるパワー草で返り討ちにされてから大爆発で共倒れにしておけば良かったと後悔しても遅い。
持ち物で信頼のおけるものはパルシェンの低いHPを30底上げする黄金の実となる。55ガラガラ相手にサイクル戦になることはないが、ドーブルの高速移動をバトンタッチする瞬間に同時に交代し、リフレクターと冷凍ビームで対策すると言った立ち回りを取るために必要となる。
奇跡の実があればカビゴンののしかかりの3割麻痺も回復できるが、3割瀕死の地割れの方が怖かったり、ドーブルのキノコの胞子を即回復して大爆発でコンボ対策したくても、プレゼントで瀕死になったりするため、奇跡の実の発動機会はそれほど多くない。
ムウマ
- 《50》電磁砲/黒い眼差し/滅びの歌/道連れ@黄金の実(木の実ジュース)
- 《50》黒い眼差し/滅びの歌/守る/眠る@薄荷の実
今大会では50カビゴンに迫るKPを叩き出したムウマ。そのKPはナッシーすらも上回る。自爆に対する最大の抑止力となり、角ドリルや爆裂パンチも無効化できる。同じくノーマル耐性のある岩や鋼と比べてパルシェンの大爆発に対して比較的強め。
地割れの存在があるため、カビゴンやケンタロス対策として決して安定するわけではないのだが、カビゴン対策として強力な鈍い影分身ミルタンク、相手のムウマ、カイリキーなどに強い。ムウマ受けムウマについてはシャドーボールがあると成り立たないが、それ以外の技構成には相手の黒い眼差しに合わせて黒い眼差しを使うことで対策となる。黒い眼差しによるムウマ対策ムウマでサイクルを回す以上はカビゴンがムウマに対する打点を持っていなければ意味がない。
ハガネール
- 《50》地震/毒毒/吠える/大爆発@食べ残し
- 《55》地割れ/岩雪崩/寝言/眠る@硬い石
個人的には過去の金銀の対戦の発展の歴史的な背景*1を踏まえるとガラガラであることが望ましいと常々考えていたが、ナッシーやミルタンクなどの台頭も考慮してハガネールと入れ替えた。
持ち物に食べ残しを装備させられればガラガラよりも使い易い。食べ残しを装備すると55カビゴンの地震も超高確率で3発、55ライコウの目覚めるパワー氷を超高確率で4発耐えられる。ナッシーも味方を眠らせて繰り出せばサイコキネシスを半減しつつ地割れを試行できる。
S(8強)→サンダー/ミルタンク/バンギラス
サンダー
- 《50》10万ボルト/ドリル嘴/電磁波/吹き飛ばし@奇跡の実
- 《50》雷/ドリル嘴/寝言/眠る@磁石
- 《55》雷/目覚めるパワー氷/威張る/身代わり@食べ残し
- 《55》雷/目覚めるパワー氷/寝言/眠る@ピントレンズ
55威張る雷は強力であるが、50電磁波サンダーと当たると50カビゴンに退く以外の安定択がなくて困る。電磁波撒きポケモンとしてカビゴンの地割れが当たらないため、スターミーより突っ張って麻痺を入れるという立ち回りのリスクが小さい。また、鈍いを積まれた場合のケアも吹き飛ばしで可能。また、ドリル嘴も強く、調子に乗った50ナッシーが出落ちすることも当オフではよく見かける光景であった。
ミルタンク
- 《50》影分身/丸くなる/転がる/ミルク飲み@光の粉
- 《55》恩返し/影分身/鈍い/ミルク飲み@光の粉
一撃必殺技対策として影分身と光の粉型が流行った。しかし、ほぼ使われるのは鈍い恩返しであり、低レベルでも高レベルミルタンクに対面で勝てる丸くなる転がるはあまり存在しなかった。ミルク飲みがあるからと言って何度も受け出しして使えるポケモンではない。派手さはあまりないが、毎回ミルタンク入り構築は予選抜けしている程度には強い。
バンギラス
- 《55》岩雪崩/爆裂パンチ/噛み砕く/メロメロ@奇跡の実
- 《55》噛み砕く/大文字/爆裂パンチ/砂嵐@食べ残し
- 《55》岩雪崩/爆裂パンチ/寝言/眠る@ピントレンズ
- 《55》岩雪崩/大文字/嫌な音/日本晴れ@食べ残し
50の地割れ自爆にとても強く、本来の相打ち性能を大きく落とすため、50カビゴンや50ハガネールからは次第に地割れの採用がなくなっていった。スイクンやカイリキー、ミルタンクなどを採用していない相手だとバンギラスの攻撃技の通りが良いと錯覚する程度に使いやすい。
50サンダーの電磁波で相手の55カビゴンを麻痺状態にし、バンギラスの爆裂パンチの混乱と岩雪崩の怯みによって鈍いを積まれていようとも押し切るような場面を何度か目撃した。
S-(10強)→マルマイン/スターミー
マルマイン
- 《50》10万ボルト/電磁波/光の壁/大爆発@奇跡の実
- 《50》10万ボルト/リフレクター/光の壁/大爆発@奇跡の実
電磁波、リフレクター、光の壁を大爆発による捨て出し展開で味方に引き継ぐポケモン。当オフでは「ニンテンドウカップ97」のように55スターミーが流行ったこともあり、サンダースでは先手の取れないレベル50での活躍が光った。
スターミー
- 《50》波乗り/電磁波/リフレクター/自己再生@麻痺治しの実
- 《50》ハイドロポンプ/サイコキネシス/毒毒/自己再生@奇跡の実
- 《55》波乗り/電磁波/怪しい光/身代わり@食べ残し
電磁波、リフレクター、光の壁をコマンド交代による受け出し展開で味方に引き継ぐポケモン。当オフでは55エースとして人気のあった雷サンダー、バンギラス、ミルタンク、そして後述のケンタロス、ガラガラなどに強くなる55怪しい光身代わりスターミーが注目された。ただし、目覚めるパワー搭載のナッシーは身代わりだけで嵌められないので別途低レベルの寝言カビゴンの援護が必要になる。また、流行ったのは電磁波搭載型ではなく、サイコキネシス搭載型だったことから低レベルの10万ボルト持ちスターミーに対策されることもあったようである。
A(14強)→ガラガラ/ケンタロス/サンダース/ドーブル
ガラガラ
- 《50》地震/岩雪崩/目覚めるパワー虫/腹太鼓@太い骨
- 《50》地震/岩雪崩/大文字/凍える風@太い骨
- 《55》地震/岩雪崩/目覚めるパワー虫/剣の舞@太い骨
味方のカビゴンが誘い出した相手のムウマを起点にできるが、50ガラガラの場合は腹太鼓がなければ55ミルタンクが突破できない(オーバーフロー対策のA実数値127のガラガラの腹太鼓地震で鈍い1積みの55ミルタンクを地震でピッタリ1発)ので50で採用する場合は腹太鼓が必須になる。腹太鼓は『ポケモンスタジアム金銀』と違って最大HPの1/2+1が残ってなくとも物理攻撃力が2ランク上がる隠し仕様があるため、50で採用する場合は是非こちらを採用したい。
レベル55の剣の舞は1回積むだけで大多数のポケモンを1発で倒せるが、ケンタロスやピンクのリボンを装備したミルタンクに先手で鈍いを積まれても殴り負けてしまう。ドーブルからの高速移動→(キノコの胞子)→バトンタッチで50マルマインまで抜けるようして一連の流れを完成させれば一撃必殺など気にならない。高レベル型はドーブルとセットで対策しておきたい。
ケンタロス
- 《55》捨て身タックル/地割れ/鈍い/眠る@奇跡の実
- 《55》恩返し/地割れ/威張る/身代わり@光の粉
- 《55》捨て身タックル/角ドリル/寝言/眠る@水玉リボン
「ポケモンスタジアム金銀」と違って破壊の遺伝子の混乱は255ターンまで継続するため、ほぼ使われなくなったが、一撃必殺技型はまだまだ使われている。
レベル55の光の粉は一撃必殺技にとって影分身1回分相当となるため、光の粉装備の55ミルタンクにはまるで強くないが、♂メロメロという切り札も残されているため、技構成次第ではまだまだ厄介な存在でありそう。
また、エアームドやプテラのKPがあまりにも低いことからそれらがいる場合は選出せず、角ドリルではなく地割れメインで運用した方が技の通りが良く、試行チャンスを無駄にしなそうである。
サンダース
- 《50》10万ボルト/日本晴れ/寝言/眠る@磁石
- 《50》10万ボルト/電磁波/高速移動/バトンタッチ@奇跡の実
- 《55》雷/噛み付く/メロメロ/身代わり@食べ残し
- 《55》雷/甘える/寝言/眠る@磁石
レベル50でレベル55のS100族(サンダー、ミルタンク、エンテイetc.)に先手が取れ、一撃必殺技に対して強力な砂かけやメロメロなども使える。正直ライコウがサンダースより秀でるところは素早さ以外のステータスのみであり、レベル50での採用も厳しいことからサンダースより評価は大きく劣る。
レベル配分も含めた取れる手段の多さを単純に評価した。『種族値が正義』とか言われるのは第三世代以降の文化であり、第三世代以降と比較した時に第二世代ではサンダースをライコウより下に評価すべきではないと思った。
50カビゴン軸の定番エース連中(サンダー、ミルタンク、バンギラス、ケンタロス、ガラガラ)に強い55スターミーに対しても強く、こちらも50カビゴン軸のパーティに対して一定の活躍をしていたように思われる。
ドーブル
- 《50》キノコの胞子/アンコール/高速移動/バトンタッチ@奇跡の実
- 《55》ハサミギロチン/ロックオン/アンコール/高速移動@奇跡の実
50でも高レベルのカビゴンやサンダー以外の等倍の攻撃技は1発耐えられる。55ならその辺の攻撃技も耐える。これが気合の襷がなくても強いGB世代のドーブル。
どのパーティにも馴染むわけではなくKPは高くないが、キノコの胞子、バトンタッチ、ハサミギロチン、プレゼントなどが非常に強力。
個人的には催眠ポケモンの採用が少ない傾向にある55カビゴン軸に催眠要員として足してみるのも面白そうだと思っていたり。相手のムウマに投げて蜘蛛の巣→バトンタッチとかも浪漫がありそう。
A+(16強)→カイリキー/スイクン
カイリキー
- 《50》クロスチョップ/地震/岩雪崩/目覚めるパワー虫@黄金の実
- 《55》クロスチョップ/岩雪崩/目覚めるパワー虫/ヨガのポーズ@奇跡の実
カビゴン、パルシェン、ハガネール、ミルタンク、バンギラス、ケンタロス、ヘルガー、ブラッキーなどの組み合わせに強いが、カビゴン以外は先手の取れない遅いアタッカーなので過労死することも多々ある。やってることは単純であまり芸がないとも言える。
高レベルカイリキーはヨガのポーズと合わせてナッシーを素早く処理できる目覚めるパワー虫が人気があるが、地震がなければムウマで止まりやすくなってしまう。地震の採用か、目覚めるパワーをゴーストにするか、追い討ちヘルガーと組み合わせなければ高い突破性能は発揮できないだろう。
スイクン
- 《50》波乗り/冷凍ビーム/寝言/眠る@光の粉
- 《50》冷凍ビーム/泥かけ/寝言/眠る@光の粉
数少ないバンギラス対策としてかなり信頼できるポケモンだがカビゴンに対して大きく背中を向けるという欠点を持つ。しかし、カイリキーやヘラクロスと違い、ナッシーの眠り粉の受け皿にも使える点で評価が高い。ライコウよりも評価を高くしたのは久しぶりだが、それだけバンギラス対策の方が代わりがいないと言ったことが理由である。
A-(20強)→フシギバナ/ゲンガー/ファイヤー/ライコウ
フシギバナ
- 《50》葉っぱカッター/宿木の種/眠り粉/光合成@麻痺治しの実
- 《50》ギガドレイン/目覚めるパワー虫/宿木の種/眠り粉@奇跡の実
- 《55》目覚めるパワー草/宿木の種/眠り粉/光合成@麻痺治しの実
ケンタロスは以前より減ったため、活躍のチャンスはそれなりに広がったかのように見えるが、ケンタロスのせいで増加傾向にあるサイコキネシススターミーや壊せない55サンダースの身代わりに苦戦しやすい。
50ドーブルの高速移動→バトンタッチ→55ガラガラのような組み合わせには強く、タイプ2が毒であるために他の草とは違ってプレゼントの被害も小さい点は評価のできるところである。
ゲンガー
- 《50》炎のパンチ/黒い眼差し/滅びの歌/道連れ@木炭
- 《55》シャドーボール/爆裂パンチ/10万ボルト/冷凍パンチ@奇跡の実
- 《55》ナイトヘッド/恨み/怪しい光/身代わり@食べ残し
55角ドリル&地震型のケンタロス、55サイコキネシススターミー、55サンダースと初代で目の上のたん瘤だったポケモンが一定数いることと、それに付随してフシギバナか向かい風であることもあり、ムウマではなくゲンガーであることの強さをイマイチ感じられない。正直エレブーと同程度の評価でいいぐらいだが、ゴースト打点のないカビゴンなどのパーティで頭を抱える存在であるので評価はそれよりも少し高めに設定した。
ファイヤー
- 《50》大文字/日本晴れ/寝言/眠る@ピントレンズ
- 《55》大文字/目覚めるパワー草/日本晴れ/眠る@奇跡の実
- 《55》大文字/日本晴れ/高速移動/身代わり@光の粉
岩雪崩を覚えているカイリキー対策にはならないが、ナッシーやフシギバナの眠り粉を受け皿として使い易く、日本晴れで相手の雷の命中率をダウンさせられる。ここのところ人気の出てきたハガネールに対しても強め。
高レベルファイヤーについてはミルタンクの影分身→ミルク飲みで大文字のPP切れを狙われることもあるため、今はそれと同速のバクフーンの方が使いやすいと言ったところだろうか。
ライコウ
- 《55》雷/目覚めるパワー氷/寝言/眠る@磁石
- 《55》10万ボルト/目覚めるパワー氷/吠える/眠る@食べ残し
正直サンダースで火力も耐久もほぼ十分であり、厳選の苦労を乗り越えてまで使用するメリットが特に見出せない気がする。同速の55スターミー対策として不安定であるところや地割れの使えるダグトリオに先手が取れないところも気になる。
B+(30強)→ニドキング/ウツボット/ゴローニャ/ヤドラン/エレブー/ラプラス/オムスター/バクフーン/ヘラクロス/ポリゴン2
ニドキング
- 《55》地震/雷/大文字/角ドリル@薄荷の実
柔らかい砂を装備させないと黄金の実を装備したムウマを地震で高確率で2発で倒せないため、若干評価を下げた。影分身ミルタンクよりも遅い一撃必殺技使いであることも残念。
ウツボット
- 《50》ヘドロ爆弾/ギガドレイン/アンコール/痺れ粉@黄金の実
- 《55》ヘドロ爆弾/ギガドレイン/眠り粉/剣の舞@食べ残し
53ドーブルと同速で50パルシェンや55バンギラス、50フシギバナ、50ギャラドスに確実に先手の取れる55採用が強い。『ポケモンスタジアム金銀』の対戦環境と比べて眠りの継続ターンが1〜6と長く、眠り粉→剣の舞→ヘドロ爆弾が単純ながら強い。フシギバナやナッシーと違って目覚めるパワーを採用しなくてもケンタロスやスターミーの身代わりで嵌められることもない。フシギバナより正直評価は上でもおかしくないのだが、50採用の場合だとパルシェンと同速が歯痒く、その心配のないフシギバナの評価を高くしているが、今後逆転する可能性が高い。
ゴローニャ
- 《50》岩雪崩/大文字/吠える/大爆発@黄金の実
- 《50》地震/岩雪崩/鈍い/大爆発@柔らかい砂
- 《55》地割れ/岩雪崩/大文字/大爆発@食べ残し
50も便利と言えば便利だが、個人的に注目すべきは『ポケモンバトル:ノスタルジア』掲載の55エース型。55にすることで大爆発の火力が同じA110の50カビゴンの自爆と同じになる。地割れで1匹持って行ったあと、大爆発で更に数的有利を取ることができる。更に木の実や食べ残しなどの回復アイテムを持たせれば、55サンダーの目覚めるパワー氷を2発耐えて岩雪崩で殴り勝てる。
ヤドラン
- 《55》波乗り/電磁波/メロメロ/身代わり@食べ残し
- 《55》冷凍ビーム/地割れ/寝言/眠る@光の粉
『ポケモンバトル:ノスタルジア』の単体考察にも掲載しているが、評価しているのはレベル55。50カビゴンののしかかりと50ナッシーの目覚めるパワー虫を身代わりが確実に耐えられ、その身代わりを盾にメロメロ(♀)→電磁波→波乗りと使って50カビゴン、50パルシェン、50ナッシーを完全に嵌め殺しにできる構成も強く、ケンタロスの身代わりを1発で破壊できる冷凍ビームと地割れの寝言型も強い(…と思う)。
エレブー
- 《55》雷/クロスチョップ/冷凍パンチ/ヨガのポーズ@奇跡の実
- 《55》10万ボルト/クロスチョップ/寝言/眠る@ピントレンズ
- 《55》10万ボルト/冷凍パンチ/メロメロ/身代わり@食べ残し
当オフではそこそこ人気のあるエースポケモン。高レベルのスターミーやケンタロスに先手が取れないのがイマイチだが、S100族のサンダーやミルタンクには先手が取れ、バンギラスにも打点を持つ。電気対策をカビゴンに依存していたプレイヤーは痛い目を見たようである。
ラプラス
- 《55》冷凍ビーム/電磁砲/怪しい光/身代わり@食べ残し
- 《55》ハイドロポンプ/角ドリル/寝言/眠る@ピントレンズ
評価しているのは初代同様レベル55での採用のみ。50カビゴンののしかかりを高確率、50ナッシーのサイコキネシスを7割で耐える身代わりを使うなら怪しい光や電磁砲、メロメロ、角ドリルを使うなら寝言と使い分けた方が恐らく強く、欲張ると影分身ミルタンクなど何かしらで止まってしまう。
オムスター
- 《55》冷凍ビーム/角ドリル/黒い霧/眠る@薄荷の実
- 《55》ハイドロポンプ/冷凍ビーム/寝言/眠る@神秘の雫
影分身対策のできる黒い霧と角ドリルを両立できる数少ないポケモン。カイリューと違ってノーマル体制があるため、鈍い影分身ミルタンクを完全に対策することができる。また、タイプ一致の攻撃技の火力も高く、50カビゴン軸にはかなり強め。
バクフーン
- 《55》大文字/雷パンチ/爆裂パンチ/日本晴れ@奇跡の実
ケンタロスやスターミーのような第1世代のような55エースとの交戦は苦手であるが、第2世代から台頭した55サンダーや55ミルタンク、55バンギラスなどのコンセプトに対してはそこそこ有利に立ち回れる。鈍い地割れ型のように寝言を覚えていない55カビゴンを突破できるポテンシャルを持つバクフーンをエンテイより高く評価した。
ヘラクロス
- 《55》メガホーン/目覚めるパワー格闘/堪える/起死回生@黒帯
- 《55》メガホーン/地震/寝言/眠る@銀の粉
- 《55》メガホーン/目覚めるパワー岩/地震/鈍い@食べ残し
今大会では2人使用者が予選を抜けている。どちらかといえば評価しているのは今回第三位のあーみんさんのような高レベル型であり、『ポケモンバトル:ノスタルジア』のサンプルには低レベル型を一切載せていない。
サンダーなど飛行ポケモンのガン起点になってしまうが、レベル55で黒帯を持たせて目覚めるパワー格闘を使えばレベル55のミルタンクで止まったりはしない。55ガラガラ*2&50ドーブル、バンギラス&ナッシー(フシギバナ)&エアームドなど特定の選出を成り立たせないだけの強烈なパワーがある。
ポリゴン2
- 《50》冷凍ビーム/電磁波/リフレクター/自己再生@奇跡の実
- 《55》捨て身タックル/電磁波/鈍い/自己再生@奇跡の実
- 《55》雷/目覚めるパワー氷/テクスチャー/自己再生@奇跡の実
55ケンタロスの身代わりを50ポリゴン2の冷凍ビームでは壊せなかったり、パルシェンより遅かったりするため、スターミーより評価はやや低め。55ポリゴン2もミルタンクの影に隠れがちだが、ミルタンクの覚えられない電磁波やテクスチャーで差別化を図りたい。
B(40強) →リザードン/フーディン/ルージュラ/カイリュー/ブラッキー/ヌオー/エアームド/ヘルガー/エンテイ
リザードン
- 《55》火炎放射/地割れ/メロメロ/身代わり@食べ残し
- 《55》大文字/目覚めるパワー格闘/岩雪崩/腹太鼓@黒帯
- 《55》大文字/日本晴れ/寝言/眠る@木炭
ファイヤーと違って性別があり、地割れ(地震)が使え、腹太鼓でも戦える。『ポケモンバトル:ノスタルジア』に掲載した黒帯装備の腹太鼓&目覚めるパワー格闘型は55カビゴン(55ミルタンク)&50パルシェンの組み合わせにも十分刺さるが、人気のスターミーにまるで歯が立たないので、若干刺さる相手を選んでしまう。眠り粉ナッシーや吹き飛ばしエアームド、吠えるハガネールは大文字で1発で倒せるようにしておきたいところだが、前回予選抜けのタコトプスさんのように大文字の存在を隠して地震や空を飛ぶなどを採用して裏をかくのも良いかもしれない。
フーディン
- 《50》サイコキネシス/電磁波/メロメロ/身代わり@食べ残し
- 《52》サイコキネシス/爆裂パンチ/威張る/身代わり@食べ残し
- 《55》サイコキネシス/冷凍パンチ/アンコール/自己再生@奇跡の実
『ポケモンバトル:ノスタルジア』の概説にも散々なことを書いた気がするけど、このポケモンを採用しようと思わなければなかなかパーティに入ってこないポケモンである。ゲンガーが電磁砲とかシャドーボールを採用していなかった大昔はカビゴンエースのゲンガー(ムウマ)対策で使われたこともあったが、今はそうではない。
ルージュラ
- 《55》冷凍ビーム/悪魔のキッス/悪魔/身代わり@食べ残し
- 《55》冷凍ビーム/爆裂パンチ/メロメロ/身代わり@食べ残し
悪魔のキッスの眠りの持続ターンが『ポケモンスタジアム金銀』と違って1〜6ターンなので悪夢が意外と活躍できるかもしれない。薄荷の実→自爆で催眠対策をするパルシェンやカビゴンに対して身代わりという選択肢まで用意できるが、結局は読み合いである。
また、裏にミルタンクがいる場合はパルシェンやカビゴンをわざと眠らせて、ミルタンクでルージュラを受けきることもできてしまう。解けない氷装備の吹雪なら2発でミルタンクを倒せるが、命中率もPPも素早さも足りず、押し切れない。
パルシェンやナッシーには前作同様比較的強めだが、身代わりは安定択ではなく、パルシェンの波乗りで壊れたり、身代わり無しでもナッシーの目覚めるパワー虫で2発で倒れたりするので過信はできない。
カイリュー
- 《55》捨て身タックル/爆裂パンチ/雷/冷凍ビーム@奇跡の実
- 《55》角ドリル/空を飛ぶ/寝言/眠る@不思議な木の実
- 《55》角ドリル/雷/目覚めるパワーゴースト/黒い霧@奇跡の実
角ドリルを覚えるポケモンの中では珍しく格闘ポケモンに強く、追い討ちヘルガーと弱点が被らない*3ところが面白いと感じていたが、結局選出の幅を狭めるだけではないかと感じている。
それよりもケンタロスより火力のある目覚めるパワーゴーストを採用して、スターミーの身代わりも壊せる上に低レベルムウマにも先手を取って2発で倒せるようにした方が影分身対策の黒い霧も採用できて便利であるような気がしている。
ヌオー
- 《55》地震/冷凍ビーム/爆裂パンチ/砂嵐@食べ残し
イノムーと違って砂嵐が使えるため、サンダーの身代わりを貫通してダメージを与えることができる。イノムーと違ってバンギラスにもそこそこ強い。ただし、♂メロメロなどがなければミルタンクの突破が困難。
ブラッキー
- 《50》黒い眼差し/甘える/バトンタッチ/眠る@薄荷の実
- 《50》電磁砲/甘える/バトンタッチ/眠る@薄荷の実
- 《55》黒い眼差し/バトンタッチ/影分身/身代わり@食べ残し
影分身→バトンタッチを使えるため、一撃必殺技に弱すぎるというわけでもない。黒い眼差し→影分身→バトンタッチと使うか、高レベルで身代わりを絡めたバトンタッチで初めて活躍できるポケモンかもしれない。ただし、現在ハガネールも一定数いる状況でブラッキーでコンボを通していくにはかなり辛い環境にある。
イノムー
- 《55》地震/冷凍ビーム/寝言/眠る@柔らかい砂
- 《55》地震/冷凍ビーム/毒毒/吠える@食べ残し
- 《55》地震/原始の力/目覚めるパワー虫/眠る@奇跡の実
金銀の対戦では影の薄いS50族のポケモン。レベル55での採用が望ましく、柔らかい砂装備の地震がカビゴンの恩返しとほぼ同じ火力になり、受け出してきた低レベルのスターミーに対して強力なダメージを与えられる。威張る身代わりサンダーとパルシェンだけでなく、ミルタンクの台頭まであり、相変わらず厳しいが、原始の力のような身代わりを破壊して威張るによる攻撃上昇が期待できる岩技を持たせればもう少し活躍が期待できるかもしれない。
エアームド
- 《50》ドリル嘴/吹き飛ばし/鈍い/眠る@薄荷の実
- 《50》ドリル嘴/吹き飛ばし/泥棒/眠る@薄荷の実
- 《50》ドリル嘴/毒毒/吹き飛ばし/守る@食べ残し
カイリキー対策にならない点でファイヤーと少し似ているが、鈍い地割れカビゴンの気休めの対策になる。今のところ55の特殊技持ちの地割れカビゴンをほぼ見かけないので55カビゴンの対策として起用すれば少しは活躍してくれるかもしれない。
ヘルガー
- 《50》大文字/追い討ち/吠える/寝言@奇跡の実
- 《55》大文字/噛み砕く/寝言/眠る@木炭
追い討ちについてはエスパーやゴーストに出して追い討ちをするターンだけで切り取って考えると失敗しやすい。不利な交代読み交代などをされないかなどよく考えておきたい。ノーマル技一本、格闘技一本、転がる一本のポケモンの援護よりゴーストになんらかの打点のあるポケモンを援護する方が使いやすいだろう。
個人的には他の炎ポケモンと違って受けの役割を持ち易い点を評価しており、それを利用した寝言役としての採用、日本晴れによる援護なんかも面白いのではないかと思う。
エンテイ
- 《55》大文字/ソーラービーム/目覚めるパワー格闘/日本晴れ@奇跡の実
バクフーンよりも対サンダーの安定感はあるが、寝言を覚えていない地割れカビゴンも一定数いるため、それを突破する可能性を持つバクフーンの方が評価が若干高め。
B-以下(順不同)
カメックス
- 《55》波乗り/地割れ/メロメロ/眠る@奇跡の実
- 《55》地割れ/黒い霧/リフレクター/眠る
バンギラス対策として採用できる一撃必殺技の使い手。ただし、それならば地割れカイリキーやニョロボンで良いという説もある。
ピクシー
- 《55》恩返し/アンコール/腹太鼓/月の光@ピンクのリボン
前回のプレゼントは初見殺しだったようですね。レベル50のパルシェンが大多数なので55の腹太鼓恩返しで攻めやすいが、現状バンギラスもハガネールの人気も高く、乗り越えなければならない障害が多い。
ダグトリオ
- 《55》地割れ/岩雪崩/威張るorメロメロ/身代わり@食べ残し
最速の一撃必殺技の使い手であることは前作から変わらない。
シャワーズ
- 《55》波乗り/身代わり/影分身or溶ける/バトンタッチ@食べ残し
特殊耐久力はラプラスと全く同じなので、レベル55で採用すれば、50ナッシーのサイコキネシスを身代わりが7割の確率で残るため、50ナッシーやパルシェン相手に身代わりを残して戦いたいところ。ただし、ラプラスの方が50カビゴンののしかかりも耐えるため、同じことをしてもイマイチ強くない。バトンタッチで味方に引き継がせることで味方の起点を作れると面白いかもしれない。また、ハガネールに吠えられずに影分身→バトンタッチの流れを組める点が評価できる。ブースターと違ってケンタロスとの殴り合いにも強めな点が評価できる。
デンリュウ
- 《55》10万ボルト/爆裂パンチ/炎のパンチ/電磁波@奇跡の実
パルシェンやバンギラスに先手が取れないところは気にかかるが、他の電気ポケモンと比べてナッシーやハガネールと闘いやすい。ライコウのように無理に雷を打つ必要もなく、ミルタンクに対して電磁波でパワーダウンを狙うこともできる。
グライガー
- 《55》ハサミギロチン/砂嵐/毒毒/守る@食べ残し
角ドリルや地割れと違ってカウンターで返されないハサミギロチンを覚えられるポケモンの中ではサイクル戦をし易いポケモン。
高レベル採用をすれば低レベルムウマに先手を取ることができるが『ポケモンスタジアム金銀』イベント限定の地震は採用できず、その処理にはカイリューと比べて時間がかかってしまう。カイリューと比較しても黒い霧が使えず、ミルタンクの影分身を対策できない。また、非力過ぎてケンタロスの身代わりにも詰んでしまいやすい。
ハッサム
- 《50》目覚めるパワー虫/剣の舞/光の壁/バトンタッチ@黄金の実
- 《55》捨て身タックル/鋼の翼/剣の舞/身代わり@食べ残し
- 《55》捨て身タックル/目覚めるパワー格闘/剣の舞/神秘の護り@食べ残し
天敵である吠えるハガネールの人気が高くなり、かなり辛い。剣の舞→目覚めるパワー格闘で抵抗はできるが、ハッサムの起点を作るためのお膳立てが必要。
ちなみに55身代わりについては目覚めるパワー格闘を採用してしまうと50カビゴンの地震(爆裂パンチ)を確実に耐えられなくなる。身代わり不採用で目覚めるパワーも虫が採用できないときは奇跡の実を装備してもナッシーに眠り粉を2発撃たれてしまうので神秘の護りがなければ積み展開に持っていけない。
ハピナス
- 《50》冷凍ビーム/電磁波/リフレクター/卵産み@先制の爪
- 《55》捨て身タックル/カウンター/鈍い/卵産み@食べ残し
最終兵器プレゼントを採用するならラッキーパンチの装備できるラッキーの方が強いかもしれない。